Twitterで始まった新たな日常
生きることにこだわりを。魚住惇です。 今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
Twitterで始まった新たな日常
これを書いているのは7月2日日曜日の午後です。前日の7月1日からTwitterがブラウザから利用できなくなりました。
何かおかしいなぁ、iPhoneでもエラーが出る画面と出ない画面があるけど、ブラウザからはてんでだめだ。これはもう、朝までに復旧されることを見越して、寝ることにしよう。そんなことを考えながら布団に入りました。
しかし朝になっても状況は改善されず、というかもっと事態が悪化して、iPhoneアプリからもTwitterがいつも通りに利用できなくなっていました。
これは大規模なサーバー障害か?と思いきや、イーロンマスクが意図的に制限をかけているというツイートをしているのを目撃して、ますますただ事ではないぞということを認識したのでした。
一体何が起こっていたのかは、ITmediaの記事が大変参考になったのでここにも貼っておきます。
Twitterに厳しい一時制限 未認証アカの閲覧件数は「1日600件まで」── 「Twitter終わり」「API規制」トレンドに【更新:1日1000件に緩和】 - ITmedia NEWS
それと、真意かどうかは分かりませんが、6月30日でGoogle Cloudとの契約が切れるっていう話もタイミングが合いすぎて、APIの高騰によるWebスクレイピングからの更なる対策っていうだけじゃないんじゃないの?という話もあるようです。
Twitter stiffs Google - by Zoë Schiffer and Casey Newton
この記事によると、GoogleとAmazonと契約を長年してきて、契約の再交渉に失敗したんだと。Amazonへの支払いも遅れていたために、広告料の支払いを停止すると脅されていたようです。
んー、この手の話は色々と出てくると思うので、どれが真実なのかは正直わからないですね。
ただ、今わかっているのは、
これが実際のタイムラインのスクショです。何も表示されなくなりました。
自分が過去にツイートした内容すらも、取得できなくなったようでした。
ちょっとこれはやりすぎだろうよ。とも思いますが、本当にこれは、「Twitterが死んだ」とも思えてくるような事態でした。
とはいえツイートそのものはできるので、真っ暗な中でひたすら叫び続けることはできます。
ただ、そんな状態じゃ、叫んだところで意味があるのかどうかもわからなくなります。
このnewsletterを配信するときまでに、この件がどこまで進展しているかは分かりませんが、1日に取得できるツイートの数が決まるとなると、人はますますタイムラインに出すツイートの内容を精選するようになるでしょう。
1日に何度もツイートするようなbotのような存在や、ニュース系のアカウントはもちろんのこと、受け手から見て少しでも無駄だと思われてしまったら、フォローを解除したりミュートする対象になってしまって、その人のタイムラインに表示されることがなくなります。
広告を配信している企業の目線から見ても、何度もその広告が表示されて貴重な取得枠を消費させようとしてくるなんて見られ方をされたらたまったもんじゃないので、Twitterに対しての広告配信が慎重になるんじゃないかと思います。
日曜日のタイムラインを見ていても、Twitterからの移行先を真剣に探しているようなツイートをそこそこ見ました。
僕も真剣に考えました。過去に登録したマストドン(グルドン)のアカウントも登録時から今の内容に変更しましたし、Blueskyにも登録しようとしました。
ただBlueskyは負荷軽減のために新規ユーザー登録を停止しているようで、登録は叶いませんでした。
そんな感じに、時間があっという間に溶けました。他にもやらなきゃならんことがたくさんあるというのに、僕は一体何を焦っていたんでしょう。
一時的な制限だとわかっていても、自分にはかなりショッキングな出来事だったのは確かです。
これまで毎日見ていた人たちとの交流に、制限がかかるんですから。
一応、連絡を取ろうと思えば取れる人たちはいます。ご近所さんなら会いに行けば良いし、Facebookで友達になっている人たちだって大勢います。
それでも、毎日見ている人たちが、急にいなくなってしまう感覚。心にぽっかりと大穴が空いた感じがしました。Twitterが終了したわけじゃないんですけどね。
ほぼ復活してるけど、違和感が残る
と、ここまでが日曜日に書いた内容です。今ここに文章を書いているのが配信日当日の午前1時ごろです。
現在は、Twitterがほぼ正常に使うことができるようになっています。一昨日までは検索やハッシュタグを追う作業ができなかったんですが、それもようやく復活しました。
正直、一時的な措置が終わったのかどうか、分かりません。取得できるツイートなどの枠を使い切ってないだけかもしれません。
でももし、1日のうち取得できるツイートの数が制限されたままだとしたら。さっきも少しだけ書いた通り、ツイートを行うという行為が、大切な枠を奪うということにもつながるんですよね。
その人のツイートやリツイートに、本当に価値があるのかどうか。ここへの比重が高くなるんじゃないかと思います。
結構流行ったのが、リスト作り。当時はリストを作って、そのリストに登録した人だけのタイムラインを表示する機能が、制約を回避できるんじゃないかという噂もありました。
自分がフォローしているアカウントを全て1つのリストに入れて運用すると良いっていう噂がいっとき流れましたが、件数がオーバーすれば結局は表示されなくなることが、後になってわかってきました。
それでも、人間関係的にはフォローしたものの、枠の制限がある今、なるべく表示回数を抑えたいと考えていると、その人のツイートの価値に敏感になってきます。リストを使うことで制限に達しないように気を付けたいと考える人にとって、ユーザーを自分のリストに追加しないということはミュートと同義です。
これからのTwitter
これからのTwitterは、どうなるのでしょう。僕の考えすぎでしょうか。ツイートをするにしても、フォロワーの皆さんが反応したくなるような、ミュートしたくなくなるようなツイートをしなければ、自分という存在そのものがタイムラインに出てこなくなるのではないか。
つまり、ツイートに更なる重みが生じるようになったということです。制限がある今、呼吸をするかのようにツイートすることだって、誰かの枠を減らしているって思ってしまったら、なかなかこれまでと同じように気軽にツイートできなくなるんじゃないかと思うんですよ。
これまでに無かった、新たな感覚です。完全に元に戻るまで、この感覚を持ちながら暮らすことが、新たな日常となるわけです。
ほとんどの人がそこまで考えないと思うんですけど、Appleの発表のときとか、どうするんだろうって、今から心配になります。
そうそう、それと、アカウントの新規登録が停止されていたBlueskyというSNSは、その後アカウントの登録が再開されて、現在は新規登録作業ができるようになっています。
招待コードがある人なら、新規登録が可能です。僕も早速登録しました。
Blueskyなら投稿する回数などに制限がないので、これからは割とどうでも良いと思えるようなことはBlueskyで、従来通りに使い方を踏襲しつつも内容を厳選した形で発信する時にTwitterを使う。そんな流れになりそうです。
ちょっとまだこの新しい感覚になれるまでに時間が必要かもしれませんが、今回の騒動でRSSが再び注目されてもいました。どこで何を投稿するのかも、全てがTwitterだった時代から、内容ごとに分散されていくようになりそうです。
僕自身は、Blueskyという新しいSNSを使い始めて、まだまだ交流らしい交流はできていませんが、何をしていいかわからないけど自由っていう感じが、どことなく2009年ごろのTwitterに似ていて、懐かしい感覚を味わっています。
まさかTwitterでトラブルが起きたことで、人の価値観にここまで影響を及ぼすことになるとは、思いもしませんでした。
一時はどうなるかとも思いましたが、人々の想いに新たな感覚が芽生えつつも、ひとまず平穏が戻ってきた。そう言って良いと思います。
最近、Netflixでアニメ版大奥を見たんですが、あれも同じですね。ドラマ版すら見たことがなかったんですけど、これまで普通だとしていたものが普通ではなくなり、新しい感覚を受け入れながらも逞しく生きていく。
時代の変化に対応できる人間が、これからを生きることができるんだよ。
僕には、大奥はそんなメッセージを含んだ作品だなと思えました。特にその世界観をナレーターが説明するシーンが結構好きです。
機動戦士ガンダムSEEDで言うと、毎回必ず入る冒頭部分みたいなものです。それを言うと、ファーストだってそうですね。ファーストに例えるなら、まさに次回予告のあの言葉が全てだと思います。
君は生き延びることができるか。
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