生きることにこだわりを。こんにちは、魚住惇です。
newsletterで配信できそうな文章を書いていたら、なんか良さげなフレーズを思いつきました。それが冒頭にあった「生きることにこだわりを」です。 一応このフレーズでググってみたんですが、同じフレーズを使っている人が他にいなかったので確定しました。
先週の金曜日、3月19日が勤務校の終業式でした。 今年度はGIGAスクールの対応に専念したいと申し出て副担任となりましたが、最後のHRには顔を出して1年間の感謝を子ども達に伝えました。なんと担任の先生だけでなく、僕にもサプライズでプレゼントがあったんですよ。真空断熱タンブラーでした。コーヒー好きだって覚えてくれてたんですね。「最後のHRの時の写真を撮って欲しい」と言われたからカメラ係として行ったのに、まさか僕の分も用意してくれていたなんて。
毎日コツコツが書類整理にも大事だった
終業式が終わり、学校は春休みに入りました。 ふと職員室の机の引き出しの中を見てみると、既に終わった学校行事の要項や職員会議で配布された資料がファイリングされていました。 捨てようと思ってたんですよ?その行事が終わったら見ないし。 でも、いつか見るかもしれないと思っていると中々紙って捨てられないもんです。それはScanSnapでスキャンしても同じです。学校という環境は、時としてタブレット端末を持ち込めない瞬間というのが存在します。それを考えると、どうしても紙はいつまで経っても無くならない存在です。
毎年思うんですよ。「やっぱり、もう見ないなと思った資料は、スキャンしたんだしその都度シュレッダーに通そう」って。 そう思いながら、今年度も例外なく、書類を全てシュレッダーに通すとしましょう。
では、今日もこだわっているものを語ります。
睡眠リズムの話
ここ最近、僕自身の睡眠のリズムで発見がありました。 子どもの寝かしつけで一緒に寝てしまい、21時半には意識を失う日が増えました。 そして4時半に起きました。時間にして7時間睡眠。 起きてからは体力ゲージMAXだし読書も捗るしで、かなり有効活用できました。ただ4時半起きだと、朝ごはんを食べる頃にはちょっと疲労感があったので、「あー、この疲労感のまま学校に行くのかー」という気持ちもありました。 でも日中はそこまで眠たくなることもなく、コンディションがとても良かったんですよ。
21時以降に通話などの予定があった日は、24時ごろまで起きてしまい、翌朝6時に目覚めていました。 比較的これまで通りの生活リズムです。 6時間ほどの睡眠なので、起きた時に不快感は特にありませんでした。ただし、コンディションは決して最高!というわけではなく、悪くはないかな。くらいでした。
ここからがポイントです。ゲームに熱中してしまい朝4時に寝て、11時に起きた日がありました。コンディションが良くありませんでした。胸がムカムカする、いわゆる寝不足状態でした。
まとめるとこんな感じ。
21時半〜4時半:7時間→良
24時〜6時:6時間→可
4時〜11時:7時間→不
正直、前日の合計活動時間や体調も関係するので、これだけでは判断つきませんが、早寝早起きをしたパターンの方が、コンディションが良かったわけです。 そして、その「早寝早起き」と言えるリミットが、日付が変わる頃でした。朝まで起きてしまったから昼まで寝ようという、睡眠の時間帯をずらしただけでは、例え睡眠時間が同じであっても不快感がありました。 長々と語っていて、結局「夜は早く寝なさい!」ってことでしょ?って思うかもしれませんが、 なぜ夜遅くまで起きているのが良くないことなのかということを、睡眠の記録を取って、比較すると、自然と納得できるんですよ。そして若い頃は多少生活のリズムが乱れてもへっちゃらだったのが、ある程度の年齢になってくると辛くなってきました。 今になって、翌日のコンディションを意識した生活を送ることが、知的生産にも良い影響がきっと出るという、当たり前の思考回路になりつつあります。 きっかけは加齢かもしれませんが、記録を取ったこと、良かった時と悪かった時を比較してみることって、こんなにも有意義だったんだなって思いました。 それもこれも、記録を撮り続けてみたから分かったことでした。
今回は睡眠でしたが、自分の体の限界値を把握するって大事ですね。1回の食事の量や、1日のお酒の量、連続で車を運転できる時間などにも応用できそうです。
HHKBのリマップ状況
HHKBでこだわっていることについても話したいと思ったので、唐突ですがHHKBの話をします。 これが、今僕が愛用しているキーボード、HHKB Pro HYBRID Type-SのFn時のリマップ状況です。 まず、Fn+Tabに潜んでいたCapsLockにはご退場いただきました。 それに関連して、ScrollLockなどの誤操作の元になるようなキーも排除。 代わりに大きく変えたのは、右下にある「英数」と「かな」です。 右小指でFnを押しながら届く範囲に「英数」と「かな」を置くことで、楽に言語を切り替えられるようになりました。Macで使えるようにリマップすると、iPadにHHKBを接続したときも同じように反応するので、NotePlan3などのMac版もiPad版も存在するアプリを使っていると、使い勝手がほぼ同じ感覚になれます。
すごく細かいことを言うと、NotePlan3で見出しを設定するショートカット、Mac版は⌘Ctrl数字、iPad版は⌘Option数字なので、厳密に言えばちょっと違うんですけどね。ここはいつか、Eduardさんにはこだわってもらいたいものです。 個人的に好みなのは⌘Optionを組み合わせたショートカット。こっちの方が親指で⌘もOptionも一緒に押せて楽ちんです。
話をリマップの話に戻します。英語配列には日本語配列と違って「英数」と「かな」がありません。こればっかりはApple製キーボードのJIS配列の羨ましいところです。できれば英語配列も、スペースキーの両サイドをちょっと削ってもらって「英数」と「かな」を割り当てられるキーがあると幸せになれそうです。 自作キーボードを見ていると、手の中の親指2本が両方ともスペースキーしか出番がないと言うことに疑問を感じます。 親指有効活用で言うと、一部のタイピングマニアの間では「B」や「N」を親指で押すという荒技で速度を上げる猛者がいますが、厳密に言うとホームポジションからは外れてしまいます。
ん〜、これは永遠の課題です。
タイピングにこだわりを
著書『教師のiPad仕事術』の後半では、タイピングについての話が出てきます。 よくある時短本では、「ショートカットキーを駆使して時短せよ」とか書かれていますが、そういうのを見かける度に、僕はこう思っていました。 「それよりまずタッチタイピングを覚えんかい!」と。 前任校では普通科の中に情報活用コースという学習過程があったので、そこで担当した生徒には、タッチタイピングの指導を行ってきました。日本語ワープロ検定などの検定取得の指導も行ってきましたが、「全ての検定で必要なスキルは、まずタイピングだ」と教えてきました。 こうした検定のほとんどは、最初に入力作業があるからです。 思ったこと考えたことが、ゆっくり話すくらいのスピードで画面に出てきたら、最高じゃないですか? ショートカットキーを覚えるよりもまず、タッチタイピング習得を目指しましょうよ。
タイパー甲子園に参加した時の話
2020年12月31日大晦日の日に、タイパー甲子園というタイピングの大会がオンラインで行われました。個人がやっているものでしたが、僕が授業に取り入れているタイピングソフト「毎日パソコン入力コンクール」の全国大会優勝者が数名集っていて、かなりの強者揃いのコミュニティでした。 僕も参戦してみましたが、結果は惨敗でした。そこそこ自信あったんですけどね。上には上がいるものというのを痛感しました。 中には親指シフトを極めた者もいて、ローマ字入力でそこそこの速度という実力では敵いもしませんでした。
余談ですが大晦日の18時から1時間にわたって行われたタイパー甲子園、妻のゆかさんが買い物に出ている最中、子どもが試合開始5分前に遅めの昼寝を始めてくれたのが奇跡的でした。
タイパー甲子園後に配布された、タイピング講義のPDFが熱い
そのタイパー甲子園はDiscordとオンラインタイピング対戦アプリ「WeatherTyping」を使って行われました。今でもそのDiscordに入ることができます。 タイピングパーティ! タイパー甲子園当日の様子が、今でもYoutubeに残っています。 全ての対戦が終わったあと、僕はすぐ配信から抜けましたが、その後にタイピングについての講義が行われ、玄人によるタイピングについての話が聞けたそうです。 YouTube この動画内で行われたタイピング講義の内容を文字起こししたものが、PDFとして後日Discord内で配布されました。 中身を見た率直な感想ですが、僕自身ここまで考えてタイピングしていなかったなぁ。と思えるほどの内容でした。 初心者向きというより、ある程度速い速度で入力できるようになった中級向けの内容でした。 気になる方は、Discordに参加し、1月3日まで辿ってみることをお勧めします。
Obsidianに目覚めた高校生の話
※生徒に関する情報は、本人より許可を受けて書いています。
2021年春、学校はホウキとちりとりで6限の授業が終わった後に清掃活動をしています。ルンバや掃除機は存在しません。 たまたま自分が担当している清掃区域で一緒だった、とある生徒のお話です。 その生徒は、口頭で言われたことを、ずっと覚えておくことが苦手でした。 提出物を期限までに提出できなかったり、提出物の存在そのものを忘れてしまうこともしばしばありました。 お世辞にも成績は上位とは言えませんでした。
その生徒に、Windows版Obsidianを紹介してみたんですよ。 僕自身似たようなことを学生時代に経験したので、彼には刺さると思ったわけです。
まず、授業後にコンピュータ室に来てもらい、設置されているパソコンの1台にObsidianをインストールする作業から一緒にやっていきました。その後でファイル形式とMarkdownについて簡単に説明し、ObsidianにCalendarsプラグインを入れた状態にまで設定しました。
僕は他に、同じコンピュータ室で別の生徒の対応を約束していたので、その後はそっちに掛かりっきりだったのですが、途中で彼の口から声が漏れていたのに気づきました。
「これは・・・、すごい!」
かなり興奮した状態で、何やら入力していました。気がつけば30分ほど経っていました。 そこで入力したデータは、セキュリティ上USBメモリも使わせてあげられないので最終的には削除することになりましたが、Obsidianのダウンロード先URLなどはメモしていました。
そして次の日、掃除場所で彼と会ったので、掃除しつつObsidianについて聞いてみることにしました。
魚住「あれからObsidian、どう?家のPCに入れてみた?」 生徒「はい!帰ってすぐ入れました!」
魚住「どう?使ってみて。」
生徒「最っ高です!」
魚住「まじかw、どの辺が?」
生徒「なんかもう、全てです!」
魚住「待って待って笑、もうちょっと詳しく教えてよ」
生徒「物事を覚えていられるようになったというか、忘れることが減りました!」
魚住「Obsidianを入れただけで?一体どうやって使ってるの?」
生徒「例えば、その日の予定なんかをその日のページにメモします。前日に言われた、当日に必要な持ち物とか。それを帰ってから入力して、持ち物を準備して、次の日の朝にも見るようにしました。」
魚住「持ち物とかについては、事前にプリントでもお知らせしてあったよね?それをObsidianに入力したってこと?全部?」
生徒「全部っていうわけじゃないんですけど、自分に関係するものだけ入力しました。」 魚住「なるほどね、プリントの中身全部じゃなくて、自分に必要な情報だけを入れたわけね。」
生徒「先生、Obsidianのモバイル版って出ないんですか?」
魚住「んー、一応開発中になっているけど、すぐには出ないんじゃないかなぁ。」
生徒「そうなんですね。今のところ、ObsidianのデータベースをGoogleDriveに入れて、それをスマホで見ているんですけど、ちょっと不便で。」
※彼のスマホはAndroid
魚住「待って、俺そこまで教えてない。もうクラウド同期してんだ笑」
生徒「はい!だってスマホでも見たいじゃないですか!入力の不便はありますけど、とりあえず内容が見れたらそれでいいんで。」
魚住「スマホで見られるメリットは?」
生徒「全然ありますよ!手元でも見たいんです!あれってなんだっけって思った瞬間とかに見るとすごくいいんですよ!」
魚住「めっちゃハマってるやんけ。Obsidianを入れてから、PCの使い方って変わった?」 生徒「すごく変わりました!基本PCを起動しっぱなしにしました。ずっとObsidianを開きっぱにしてます。思ったことがあれば入力してますし、調べ事も大体Obsidianに記録しながらやってます。」
魚住「ちょっと、この掃除の時間だけじゃ、語り尽くせなくなってきたな。最後の質問にするけど、Obsidianを使い始めて、世界観って変わった?」
生徒「火山が噴火したような、爆発が起こりました!」
魚住「はぇ!?爆発!?」 生徒「頭の中で今まで真っ暗だったのが、どかーん!って!!世界が明るく広がった感じです!」
魚住「なるほど、頭の中で起こった、イメージの話ね。ありがとう、また感想を教えてね。」
これが、終業式の日の大掃除中に聞いた内容でした。 こういう、タスク管理ともバレットジャーナルとも言えそうですが、そういう普段の学校生活の勉強じゃ教えられないようなことを授業じゃない時に話してみると、意外と今の高校生で刺さる生徒がいるもんです。 彼は4月から3年生に進級します。今回は今年度の授業が全て終わったタイミングだったので学習に結びつけられませんでした。今後彼が、授業や定期考査、受験勉強にObsidianをどう活用していくのか楽しみです。
次回予告「コーヒーにもこだわりを」
今回の内容は以上となります。 ご意見ご感想などは、Twitter等で「#こだわりらいふ」をつけて投稿していただけると拾いやすいです。 次回は、コーヒーについて少し話そうと思います。お楽しみに!
そうそう、iPad Proの発表、4月になるっぽいですね。😫