M1 Mac miniとRyzen 5 5600G
生きることにこだわりを。魚住惇です。 今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
PC環境がガラリと変わった2週間
IT業界では、システムや職員の端末などの機材を大幅に入れ替える作業のことを、「リプレース」と呼んでいます。
普段はあまり使わない言葉ですが、今回は魚住家の、特にPC周りがリプレースと呼べるほど環境が変わったので、ここにまとめたいと思います。
ちなみに僕は「リプレース」と記述するのはどうも苦手で、本当は「リプレイス」と書きたいんですよね。でも検索ワード的には「リプレース」の方が多いのでそっちを使っています。
さて、距離が遠い人と話をするには、どんな話をすれば良いでしょう。
どこに住んでるんですか?休みの日は何してますか?
んー、まぁなんか当たり障りのない質問をしつつ、会話を繋げたい。そんな時のテーマって、ほぼほぼ決まっている感じがします。
それがねぇ、僕に対しては、みなさん共通の質問をしてくるんですよ。
ズバリ、「魚住先生はパソコンを何台持ってるんですか?」です。
なんてありきたりな質問をしてきているんだろうと思っている一方で、その言葉を間に受けてキュピーン!と反応してしまう自分が、どことなく悔しいです。
8台
テレビ録画専用機兼NAS
Mac mini
ゲーミングPC
ThinkPad X280
動画再生専用機
Raspberry Pi 4
iPad Pro 12.9 M2
あまり使ってない
ThinkPad X200
8台です。8台。もっと増やしたいとも思っていますが、むしろ減らせと言われております。
自宅にいる時のメインマシンはMac miniです。ゲームをやる時はゲーミングPCで。それと、テレビ番組を録画するためのPCで、ドラマとかアニメとか、NHK教育番組を録画してます。
録画した番組をテレビで見るために、テレビにはミニPCが接続してあります。ウルトラマンを見るためにちょくちょく使います。
あとはMicrosoft Officeを使うための仕事用のWindowsマシン。それがThinkPadです。昔はIBM、今はLenovoという中国メーカーのノートパソコンです。とは言ってもThinkPadは日本で開発されたので、Lenovoに入った今でも愛用しています。
今年に入って、X280という機種をメルカリで3万円で購入しました。X280という型番ですら2018年モデルなので、今からもう5年前の機種です。それでもX200から8年後に発売された機体なので、まだまだ使えるだろうと判断しました。
Raspberry Pi 4は、Linuxサーバーとして動かしたい1台として導入してます。用途はiPadからSSH接続するのと、CouchDBを動かしているのでObsidianの同期用。
僕が普段の生活で主に使っているのは、録画マシンとMac miniです。
テレビ番組を録画するためとはいえ、元々は僕がメインマシンとして自作したPCです。撮り溜めた動画ファイルなども保存しているので、管理する時によく使います。
それとMac mini。普段ネットを見たり、動画を見たり、Obsidianを起動して文章を書いたりと、ゲーム以外のほとんどの用途に使います。メインマシンと呼ぶべきPCです。
ただしこれまで使っていたMac miniは2018年モデルで、メモリは16GB、SSDは512GBにカスタマイズしたものを使っていたものの、コロナ禍にzoomを使う頻度が増えたことで性能不足を感じる日々を送っていました。
zoomでビデオ会議を行う際に求められるスペックは、Intel CPUなら第7世代以降とzoomが発表しています。Mac mini 2018なら第8世代CPUが搭載されているので、スペック的には全然大丈夫なはずです。
それでも、zoomの最中にはObsidianはおろか、テキストエディタで文字を入力している間も、動作がもっさりしていて、例えばzoom中に話し合っている内容を入力しながらまとめる作業も、僕のタイピング速度に全然ついてきてくれませんでした。
この問題を解決した時の話は、すでに1月の配信で話題した通りです。
Mac mini 2018 + eGPUでzoom + Obsidianを快適にする - by 魚住惇
不思議なことに、同じIntelの第8世代CPUを搭載しているThinkPad X280では、CPUの性能をフル活用できていて、zoomをしながらメモを取ることが普通にできている様子でした。動作がもっさりするなんて全然感じませんでした。
これはきっとzoomというかアプリ側の問題で、mac版のアプリが、Intel CPUへの最適化ができてないんだなという印象でした。
Windows版なら第8世代CPUで問題なく動作したのに、mac版ではかなり動作が重たい。zoomも後先が短いIntel Macにリソースが割けなかったんじゃないかと思います。
先ほど紹介した配信では、M1 Mac miniの購入も検討していましたが、価格がまだまだ高かったために断念していました。
その代わりに、eGPUというPCI-Expressを外付け化するボックスに繋いで、ゲーミングPCに使われているようなグラボを使うことで、なんとか延命させていました。
前置きが長くなりましたが、今回の内容は、そんなちょくちょく不満を抱えていた機材たちをリプレイスしたというお話です。
突然やってくる寿命と情報
PT3というTS抜きができるレビチューナーボードを使って、テレビ番組を録画し続けてきた録画マシン。これもまた、リプレイスの時期を迎えていました。
Intel CPUの、第6世代を使っていました。購入したのは2016年です。それまでSandy Bridgeを使っていたんですが、Windows10へのアップデート対象外だということを当時知って、慌てて組み直しました。
そして今はWindows11の時代。まだWindows10のままで良いかなと思いながらも騙し騙し使っていました。
ところがもう、一部のUSBポートは何を挿しても認識しないし、有線LANポートもついに通信できなくなったりと、マザーボードが寿命を全うしそうな兆候が見えてきました。
これはもう、遠くない未来で、ダメになるかもしれん。
そう思ったので、ちょっと全体的にリプレイスをしたいなと思うようになったのです。
その時に、前から頼りにしていた友人に相談してみると、「そのPCの電源はいつから使っているんだ」と言われて、「そういえばいつからなんだろう。Sandyの頃から使っているかもしれん。」と答えました。
「そんな、いつ火が出るかもわからない電源を使っていたら、新しいマザボも巻き込んで壊れるかもしれんぞ」というアドバイスももらいました。
そう。電源というか、この手の回路で一番心配なのが、電解コンデンサです。電解コンデンサは電気を一時的に溜めておくための部品ですが、寿命を迎えると膨らんだり、液体が出たようが跡があったりします。
自作PC界隈では電解コンデンサーの妊娠なんていう言い回しもあるようです。
ASCII.jp:コンデンサが妊娠!? 魔法がくれたハンダごて!! (1/3)
もうこうなると部品としては死んでいて、取り替える必要が出てきます。これも使い込む程度にもよると思いますが、酷使すればするほど、寿命が尽きるのも早い気がします。
パソコンに詳しく、使う頻度が高い人ほどトラブルの経験が豊富で、あまりパソコンを触らない人ほどトラブルに遭う回数が少ないような現象を見かけますが、これもきっと機械を使いまくっている人の方が、使ってる機械の寿命が尽きるのが早くて、結果的に早く買い換える時期がやってくるのではないかと思うのです。
そして細かくは見ていないんですが、僕が使っていた録画マシンのマザーボードも、ここまでガタがきているということは、使っている部品がそろそろ寿命を迎えそうだということを暗示しているんじゃないかと思えてきました。
中古のマザボにするか、一式新品で組むか
というわけで、まずは急遽、録画マシンのマザーボードを購入することになりました。
とはいえ使っているCPUはIntelの第6世代。これと同じソケットのマザーボードは新品ではもう売っていません。
中古で似たような型番を探したんですが、1万5000円くらいします。これだともう、新品の安いマザーボードと価格がそんなに変わりません。
それなら、CPUも買い換えるつもりで一式買い揃えた方が、多少高くついたとしても長く使えます。これ以上の延命は、無理だなと判断しました。むしろ第6世代をここまで延命してきたんですよ。
というわけで、ここは長く使うことを考えて、マザーボードを今の世代のもので新調することにしました。ついでにCPUも。
そして、友人の勧める通りに電源も買い替えることにしました。当時高かったとはいえ、2012年ごろから使っている電源です。つまり電源そのものは10年選手。
というわけで、家族4人で僕の実家に顔を見せていたタイミングでしたけど、妻のゆかさんと子ども2人を実家において、友人宅へ。
そして友人と合流したその足で名古屋の大須まで車を走らせました。
そこからは、手頃なRyzenと、USB-C端子すら搭載していない下位モデルのマザーボード、メモリはDDR4を使い回すので買わず、SSDと電源を追加で購入しました。
帰宅してからは、環境の移行作業です。 自作PCをやっていると、何度か新しい端末を購入してから環境の移行作業を行うことになるわけですが、ここはもう慣れたもので、OSのインストール自体はすぐに終わりました。
よく使うアプリについても、以前からリストを作っていたので、それを上から順番に入れるだけです。
ただ今回は、テレビ録画系のアプリやら設定やら、番組情報の取得やらで、そこそこ時間がかかりました。
今回参考にしたのはこちらのブログです。
https://blog.tsukumijima.net/article/ts-dtv-soft/
まぁ内容的に法律スレスレだと思いますが、パソコンでテレビ番組を録画するという世界が、ソフトウェアの設定だけでなくその背景やらもまとめられています。
他のサイトはアプリの操作方法や設定方法だけがまとめられているのに対して、このサイトはスクランブル放送やらTSファイルそのものについてもコラムとして読める文章があるので、あまりこの分野に知らない人にとっても読みやすいサイトだと思います。
僕自身も内容を読んでいて、既に知っている内容ではあるものの、よくここまで簡潔にまとめてあるなと、凄みを感じながら読み進めました。
M1 Mac miniのセール
突然友人が勧めてきたMac mini。M1の最小構成で価格はなんと54980円。
7月14日時点のセール価格で、現在は価格が元に戻っています。
うん、やっぱり以前調べた時の7万4000円前後の価格になっています。M1でこれなら割高で、どうせ買うならもう少し足してM2搭載モデルを新品で購入した方がお得だと思うレベルです。
こうして文章にまとめていると、ほんの数日間の出来事に巡り会えた感じがします。
秋にはM3搭載Macが発売されると噂されていますが、Apple Siliconの衝撃は今でも大きく、Intel CPUからの乗り換え先としても十分でした。
ちなみにIntelのCPUとApple Siliconを比べて、ネットではApple Siliconをべた褒めするような記事やらコメントを度々目にしますが、この2種類のCPUはそもそも方向性が違います。
それに、もう今は自分がやりたいことに対して求めるスペックが落ち着いてきて、大金を叩いて最新モデルを購入しなくとも十分に役割を果たしてもらえるような時代になりました。
ゲームや生成AIをローカルで動かすまでのことをやらないのなら、まだまだM1でも十分です。
ただM1のMac miniにいつか買い替えることを考えていて、一番のネックだったのがThunderbolt 3端子の数でした。 Intel Mac miniに搭載されていたThunderbolt3端子は4つですが、M1だと2つしかありません。 USB-A端子はどちらとも2つありますが、果たしてこれで足りるのか。
そう考えながら、Mac miniの上位互換に当たるMac Studioなんかも見ていましたが、そこまでのスペックは自分には不要だなとも思ったのでした。そしてMac Studioは高い。30万円コース。
けどまぁまずはこの5万円のMac miniに飛びついて、端子の数はそれこそ接続しているデバイスを精選していけば良いかなとも考えるようになりました。
あらかた設定が終わった今では、M1 Mac miniの端子の数でギリギリ足りています。新たなデバイスを接続し続けたいなと思う時には、次こそUSB-Cハブの購入を検討しなければなりませんが、今のところは大丈夫そうです。
またゆかさんを説得するのも、苦労するだろうなぁ。
一見愚痴のような発言ですが、このマインドが意外と効果的なんですよ。どうにかして安く済ませたい。無駄を省きたい。そのケーブルは必要か?安心できるメーカーか?利便性と価格のバランスは?
少しも無駄にできない。中途半端な思考による失敗は許されない。
この環境に身を置くことで、本当に自分の散財生活が変わったように思います。Amazonの購入履歴を見ても、最後に物を買ったのが6月7日です。先日のセールでも、何も買っていません。
我が家では日用品などはゆかさんが自分のアカウントで買うので、僕のアカウントでは自分だけが使うものを買っています。
求めるスペック、要件から最適解に導く
今回のこと、結局は友人からの情報を借りることになりましたが、僕自身も納得して買いましたし、友人には本当に感謝しています。
なんだかんだ言って、年に数回は2人で名古屋の大須に足を運んでいる気がします。
今の自分が、何に困っていて、それを解決するには何が必要か。
そしてそれが、PCなどのそこそこ高価な品だったら、その先も使っていけるスペックなのか。長く使えるのか。
そんなことを考えていく中で、今回のリプレイスに至りました。
もうスペックを振り回す時代でもなくなったなと思うようになった2023年。子どもが2人いる今は、お金が自分だけのものではなくなりました。
さてもうすぐ8月です。夏休みが終わったら9月。9月といえば、iPhoneの季節です。
今使ってるiPhone、壊れてくれないかな。
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