生きることにこだわりを。魚住惇です。 今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
突発性発疹と向き合ったGW
もうタイトルが全てなんですが、上の子が突発性発疹にかかったので、GWはずっと看病していました。
この突発性発疹というのは、ヒトヘルペスウイルスに感染することで高熱が出るという病気のことで、ほとんどの子どもが2歳頃までに感染すると言われています。
上の子は確かにこれまで突発性発疹にかかった記憶がないので、今回がそのタイミングだったんだなと思います。
そうそう、前回の配信では、5月2日が勤務日であるにもかかわらず、息子の体調不良で休暇を取らせていただいたという話をしたところでしたね。実はあれからずっと体調が戻らず、GWの間ずっと看病していました。
突発性発疹にかかると、子どもはまず、高熱を出します。息子の場合は、40℃まで上がりました。しかもね、解熱剤が効きませんでした。いや、医者が言うには解熱剤は1℃でも下げるための薬と言っていたので、抗インフルエンザ薬であるタミフルみたいなものを期待したらあかんのだそうです。
40℃が39℃になったところで、僕からしてみたら高熱には違いなく、これ大丈夫なんか?と思う材料としては十分過ぎました。
朝になって体温が一時的に38℃台まで下がったとしても、昼間から夕方にかけてまた39℃まで上がる。そんな日が3日間ほど続きました。つまり5月2日〜4日のことです。
5月5日の朝に、やっと37℃ほどまで下がりました。でも3日間ずっと高熱でうなされていた体はまだまだ辛そうで、日中ずっと横になっていました。
しかもこの高熱は、突発性発疹のピークじゃなかったんですよ。突発性発疹は、熱が下がった後に、身体中に発疹が出てきます。顔から体から手足に至るまで、赤い斑点だらけになります。
その頃が、本番の始まりです。
発疹が出てきた辺りから、めちゃくちゃ不機嫌になるんですよ。これがマジでやばいんです。不機嫌のスイッチが一旦入ると、発狂しっぱなしになります。
何か気に食わないことが目の前で起こるだけで、叫びます。例えば、お母さんが同じ部屋にいるとそれだけで「あっちいって!!」となり、離れると今度はそれが嫌になり、「こっちにきて!」となります。目に入るもの全てが不機嫌の要因です。
ジュースを飲む時のストローの柄がいつもと違うだけで、もうダメ。ジュースが注いであるコップが宙を舞います。せっかく敷いた夏用の冷感マットが洗濯対象。
まるで断末魔の叫びのようです。ぎゃあああと叫ぶか、ガラガラ声で何かを主張するかのどっちかです。しかもガラガラ声だと何いってるのか聞き取りも困難。もう一度言わせようものならそれ自体がストレスとなり、さらに叫びます。世界の中心で日本語でおkと叫びたい。
そんな中で、近所のイオンモールにウルトラマンデッカーとトリガーがやってくると聞いたので、朝から並んでチケットをゲット。それが土曜日の話です。熱が下がっていたので、外出もできるかなと判断しました。
そしてこの文章を書いている5月7日、大雨の日でした。自分だけでおもちゃで遊べるようになったので、やっとこさこの文章を書いているところです。
思えば昨年のGWは、僕とゆかさんが体調不良になってたな。それを思うと、今回は夫婦ともに無事だったので、まだマシなのか。あの時は喋れなくなるくらい喉がやられていて、一家全滅していました。咳が止まらなくて、まともに呼吸できないってやばいんだなって思いながらなんとか耐えてました。
世間ではGWは東京駅が人でごった返していたり、浜松には松潤が来ていたりと、人で混み合うイベントが多かったように思いますが、外の世界は大変だなぁなんて思いながらタイムラインを眺める日々でした。
どっこも行けないGWでしたけど、その代わり職場ではお土産を配らなくても良いと言うのが、結構心理的ストレスがなくて良いですね。
我がスーベレーン、割れる
いやぁちょっと、写真にも残したくないくらいの、ショックなことが起きました。
ペリカンの万年筆、スーベレーンM800を学校の渡り廊下で落としてしまって、キャップ部分が割れました。
もう、頭の中、こればっかり。 落としたのは配信日の前日のことです。
どうしようどうしよう。
しかも1限よりも前に落として割れました。つまり1日が始まる前から、テンションが当分上がりそうにないことに遭遇したということです。
”愛用している万年筆のキャップが割れてしまった”
これだけを切り取ると、もうかなりのショックを受けるんですけど、なんかこう、自分が想像していた気分と、違う感じがしているので、記録として残そうと思います。
僕にとって、万年筆はHHKBと同じ、インターフェイスです。筆記具なので、自分と紙のノートを繋いでくれている存在です。
割れた時、思ったというか、気づいたんですよ。M800に対して、敬意とか、愛情とかは確かになくはないんですけど、それと同時に道具としてしか見ていなかったことが。
心が穏やかでした。
これが、妻や子供の命のような、替えが効かないものだと、もっと肝を冷やしたと思うんですよ。
でもM800は違う。万年筆の中でもメジャーな存在で、替えが効くものとして見ていました。
ただ問題なのは、万年筆を使う頻度です。全く使わない日だってありますが、使う時はかなり使います。
僕にとって、悲しい出来事が起こったということよりも、肝心な時に最適な状態で手書きができないということの方がダメージを大きく感じます。
それだけが、気がかりでした。
さて、どうしようか。それこそ3年ぶりにM400にインクを吸入しましたけど、ペン先が変形しているからか、カリカリとした感触で、かなり不満でした。
それに、M800に慣れてしまった手でM400を使っていると、軸が細いせいか余計な力が入ってしまい、こうしてHHKBを使っている今も右腕だけが疲れています。
これが長引くと、あかんよなぁ。
それからあれこれ、調べました。中古で売られている万年筆を。
M800はそれこそロングセラー商品なので、結構中古で売買されています。ただし、ペン先の太さなどは日本で売られているものは細字のFが多いので、ぬらぬらとは書けなさそうです。
僕が使っていたM800はM(中字)なので、それよりも細いのは自分の用途には合いません。となると、日本人が漢字を書くにはちょっと太いからか、選択肢がかなり減ります。
そして何より不安なのが、また新しい万年筆を買うとして、ペン先の調整という沼に足を踏み入れてしまうこと。
M800の時にも、いやというほど味わいました。この苦しみ。
万年筆はペン先の状態によって、本当に書き味が変わります。さっきまで良かったのに、なんか今はダメだ。そんなこともあります。
そういうことも含めて、極上な書き味を味わいたいと思うか。手間だと思わずにメンテナンスができるか。多機能だったり、書きやすさがもっと追求されるようになった筆記具の世界で、まだ万年筆にこだわるというのか。
ひとまず、大学時代の先輩に、ご意見を伺ってみようと思います。幸い万年筆界隈には、頼りになる先輩方がたくさんいらっしゃいます。その方達と比べると、M400とM800を所持している自分なんて、まだまだ嗜む程度ですよ。
ちなみに肝心なM800ですが、販売店に連絡したところ、保証期間は過ぎてしまっているものの、代理店に言ってみるよと返事がありました。近いうちに、販売店にM800を送ろうと思います。
最初、M800を買ったばかりの頃も、こうして対応してもらったことを思い出しました。送るのが少し手間ですけど、ちゃんと対応してくれるのが、有り難いです。
そういえば、こうして愛用してきた仕事道具が壊れた時、よく結城浩先生のMacBook Airの話を思い出します。
だからMacBook Airを二台買えと言ったのに!と妻に怒られた話 - Togetter
羨ましいなぁ。ゆかさんだったら、絶対にM400で我慢しなさいって言うに決まってる。
そりゃそうですよね。僕はこだわってお金を使っている分野が、たぶん人よりも広いんですよ。
ゆかさん曰く、「1つのことにこだわっているのは誇らしいが、あなたはそれが多すぎるのよ」だそうで。要はお金がかかるんだし、自分自身が有責なんだから、我慢しなさいということです。
個人的には、中古のM800を狙いたいところです。もし安く手に入れば、職場用と家用とで分けて所持することができます。何より、片方がダメになった時に発揮できる予備がある。これがかなりの安心につながります。
ほら、ね?僕一応、単著を書いてる著者だし?
でも、こういう時だからこそ、M400も大事にしてあげたい。そういう気持ちも一方で確かにあるわけですよ。
久しぶりに、心が揺れております。もうM800のキャップが割れてしまったことそのもののショックがどっか行ってしまったくらい、今この時を楽しんでいます。
来週になったらまた、何かしらの報告ができると思います。それまで楽しみにしていてください。
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ペン先調整沼すぎるから、まだ手を出していないですが、先輩には色々な情報およびブツを見せていただいているので心が揺れに揺れております。
新著の印税で買いましょう。ご褒美です。
私も太字が好きです。BBとかCくらい太いのが好きなので、なかなか中古市場にもないのが悩みです。Fならいっぱいあるのにね。
ひゃっひゃっひゃっ、最後のひと押しがあったので、土曜日の午前中に配送されることになりました😋