生きることにこだわりを。魚住惇です。 今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
ノートの中身が全然収束していなかった
4月から僕は分掌主任となり、感覚で言うと部下に当たる先生と一緒に仕事をするようになりました。肩書きだけで見れば、僕も彼も「教諭」という立場なんですけどね。
これまでは言われた仕事をただ進めるだけで良かったり、自分だけの仕事を自分のペースで進めたりすれば、それでタスクが回っていきました。
でももう立場が違います。僕ももう今年で現任校が7年目となり、愛知県ではほぼ10年くらい勤務したら他の県立高校に異動することから察するに、僕ももう残すところあと4年くらいかぁなんてことを思うようになりました。
そろそろ、自分がやってきた仕事を後任の先生のために残していかなくては。なんてことを思いながら4月から働いてきました。
これがまた難しい。これくらいの言葉だったら伝わるだろうと思いながら話していると、本当に真意が伝わりません。「ここまで言わないと伝わらなかったのか」と思うことの連続です。
ここ最近は家庭でもマイホーム計画を進めているところで、ほぼ毎日同じ課題にぶち上がっているところです。
人と一緒に仕事をするということは、常識同士のぶつかり合い。でも自分だけの感覚を相手に押し付けるわけにはいきません。どうしたら角がたつことなく、すり合わせができるんでしょう。
その話とは別として、僕がずっと4月からやってきたことがあります。そう、記録を常に取りながら作業を行うということです。
誰かから仕事を引きついだとき、校内でよくあるのが、過去のファイルを見ながら今年度バージョンのファイルを作る作業です。例年通りの作業を行う仕事の典型例です。
ただこの方法での仕事の進め方のデメリットは、過去のファイルを参考にしたところで、結局はどう仕事を進めたのかがわからないという問題です。
当然ですよね。「これ、昨年度のファイルです。これの通りにやればいいですから、お願いしますね。」とファイルだけ渡されたところで、そのファイルをどうすれば良いのか、何を作業したら良いのか分かりませんから。んなこと言われても状態なわけです。
これがまた学校現場では多いこと多いこと。そして、手探り状態で疲弊しながらなんとか完成させて、次年度に活かしていくことになります。
そして更なる落とし穴。昨年度の自分がどうやってその仕事をしたのか思い出せない問題。学校現場では年に1回しかやらない作業が意外に多いので、毎年毎年、昨年はどうやってやったっけなとか考えながらやります。
例えばですが、「2学期中間考査の問題を作成する」というタスクというかプロジェクトがあったとします。10月の中旬ごろに行われました。今回はMicrosoft Loopを使って、こんな感じに作りました。
まずは過去問を見て、昨年度どんな感じに自分が仕上げたのかを確認しました。そこから、今年度の授業の進捗や生徒の学力を考慮した問題に作り変える作業をしていきます。
あ、ちなみにですが、例によって情報Ⅰの過去問のGitHubにもアップしてあります。
GitHub - jun3010me/joho1-test: 情報Ⅰで出題した考査問題
最初の会話文にiPhone15の話があり、今年度はiPhone16ProMaxに買い替えたので、その部分を修正しました。そして、容量を変更しただけでは芸がないなとも思ったので、カメラの画素数の計算も入れてみました。
その時のメモの様子がこれです。メモというか、独り言です。でもこの独り言が大事だと思うんですよ。
メモというより、一人でつぶやいた独り言を書き残しながら作業をすることで、添付したファイルと独り言を見比べながら作業に戻れます。
途中でセーブしたゲームの内容をロードしているのに近い行動です。ただの記録だけを見ただけでは、どこまで考えたのかまで思い出せません。なので「ここまで考えたよ」ということがわかるように記録して、それも一緒に見るわけです。
コンピュータはソフトウェアを起動すると、メモリ内に命令とデータの両方を読み込みます。人間もそれと同じで、データだけ読み込んでも思考が最初からになってしまえば、また同じ場所まで到達するまで考え直さなければなりません。
この時間がもったいない。いつも思い出してばっかりになってしまいます。
ほら、何ていうかな。この世にモバイル端末が普及してきたそのころに憧れていた姿。モバイル端末をどこにでも持ち歩いて、開いて作業して、また閉じて移動する。そんな姿があるとするじゃないですか。
イメージ映像とかだと、端末を開いてからすぐカタカタと何かやってるわけですよ。そして端末を閉じて、颯爽と去っていく。格好良い姿ですよ。
でもそれが、今やスタバで端末開いてデスクトップ見て、えーっと、何するんだっけとか考えながらトラックパッドばっかり触ってんの。なんかちょっと、格好良くないなと思ってしまいます。
端末を開けて、すぐ入力。あぁ、格好良い。憧れる。そんな自分になりたい。
その速度で仕事をするなら、やっぱり頭の中でずっと「あの作業はあそこまでやったな」とか覚えているのは負荷が高いわけですよ現代では。
それを解決するために、独り言という名の作業記録を残しながら仕事を進めていくわけです。
他人のメモを読む辛さ
ただね、ここで一つ、問題が残ります。
その独り言のメモは、他の人が読んで同じように仕事が進められる内容になっているだろうか。ということです。
少し前に、こちらから同じ分掌の後輩の彼に、仕事を依頼してみました。ただし頼んだ作業の中に、まだ僕が外向き資料としてまとめていない範囲のことが含まれてしまっていて、しかも目的のファイルにたどり着けなかったと聞きました。
これは流石に申し訳ないなと思いました。とあるリストが必要だったんですが、そのリストを用意する際に記録として残したメモを辿っていった結果、そこでは完結しなかったという内容が待っていました。
僕の中では「このノートでは考えるだけ考えたけど、別のノートでまた考え直そう」と思っていて、新しい内容を別のノートに分けて書いていました。本来だったらその新しい方のノートを見るだけで終わった仕事が、彼は古い方まで遡ってしまったのです。
ここ最近、僕が自分でやらないと回らない仕事が多くあり、仕事を引き継ぐ作業を少しだけ蔑ろにしてしまっていました。しかも、作業記録がとっちらかったままになっていました。
自分がまた同じ作業をやるならそれでも良かったんですが、引き継ぐことができる段階にまで進めていませんでした。そりゃそのまま仕事を振ってしまっていては、情報が足りずにタスクが未完了のまま滞ることは目に見えています。
至極真っ当な話で、チームで仕事をする際は自分用のメモだけではなく、後から読める作業ログを残すか、それとも一通り作業が終わったら資料用のページを用意すべきだということ。ここがまだ完了した仕事に対して追いついていなかったなと思いました。
さっきの中間考査の話にも関連しますが、中間考査の問題用紙が完成しました。よかったね!だけで終わるのではなくて、その作業記録を見返して、見やすい形に整えることが、今後のために必要だということ。それがいつ役に立つかは分かりませんけどね。ひょっとしたら来年度の2学期の中間考査の時期かもしれません。
それでも、役に立つときのことを考えながら、ノートの中身を整理して見やすくしておくことが、次の知的生産のためになるんじゃないかということを痛感しました正直仕事は毎日山のように降ってくるので、終わった過去のノートを振り返る余裕なんてないかもしれませんけどね。
ここはもう、未来の自分や、他に自分のノートを参照する人がいるということを念頭におきながら、やるしかないんじゃないかなと思っています。
あと個人的な話ですが、僕の場合はある程度メモをとっちらかせた後、新しいノートを作り直して、2枚横に並べて必要な情報だけを抜き取って再構築する方が楽なんですよね。とっ散らかったログはログとして、残しておきたいと思っています。なので閲覧用と作業ログを分けるというのも手かなと書いていて思いました。
皆さんは作業ログをとりながら仕事していますか?考えたら考えっぱなしになっていませんか?
我が家のカマキリ、産卵した
調子こいて餌用バッタの虫かごまで買ったという話を前回書きました。 そうしたらね、全然食べてくれんかったの。1週間。バッタは全然動かないのでカマキリとしても餌として認識しづらいところがあるのも事実ですが、3日も一緒の虫かごに入れておいて、なんで食べないんじゃって思っていました。
たとえ食べてくれたとしても、羽の付け根の筋肉に部分だけが食い散らかしてある状態で、無惨な残骸が何体も残っていることもありました。
カマキリは春に卵から孵化して、夏に成虫になります。秋になったら産卵して絶命し、次の命に託します。そう、虫全般に言える話ですが、人間と違って個体ごとの寿命は短いんですよね。見ている限りでは、自分が生き残ることそのものに、そこまで執着していないんじゃないかとも受け取れます。
とにかく自分と同じ種を未来に残すことを、死ぬまでにやり終える。そのために生きているんだということが、虫かごから伝わってきます。
だからもう、カマキリが餌を食べてくれなくなったことで、寿命が近づいていることをなんとなく察していました。あぁ、また息子を連れて、お別れしに行く日程も、考えないといけないなぁ。
なんてことを考えながら虫かごを見ると、カマキリと餌意外の塊を見つけました。
卵鞘(らんしょう)だ。
カマキリが卵を産みました。捕まえる前に交尾したかどうかわからないので、孵化するかどうか分かりませんけどね。そうか、大仕事をやり終えてくれたんだな。
もうね、産卵を終えた後の餌の食べっぷりがこれまた凄いこと。バッタなんて入れたらその日のうちに平らげていました。近所で捕まえたコオロギなんて、でかい個体も20分ほどかけてバリバリ食べていました。
悪かったんですよ。バッタを与えるタイミングが。全然食べないなと思っていたら、産卵前だったんですね。産後はもう餌だってすぐ捕まえますし、食欲も旺盛になりました。
調べてみると、カマキリは3回ほどは卵を産むらしいです。まだ1回目なので、多くて2回はどこかに卵を産んでくれるんでしょうか。
ひとまず産んだ卵は春先に孵化するそうで、室内からは出しました。春だと勘違いしてしまったら、ひょっとしたらカマキリの幼虫が出てくるかもしれませんから。
僕がカマキリの産卵について感動していると、隣で発狂している妻の声。悪気があったわけじゃないんですが、「カマキリの卵って、1つの中に2〜300匹詰まってるらしいよ。」なんて言っちゃったもんだから、より悲鳴が大きくなりました。
今はその虫かご、玄関の高い場所に置いてあります。子どもが触らないようにね。あ、カマキリが入った虫かごは、PCの隣です。我が家で常に暖かい場所だからね。
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