定時で帰ることを徹底してみた
生きることにこだわりを。魚住惇です。
以前どこかで書いた気がします。今年の9月に勤務校では教職員に新しいタブレット端末が配られました。
そのおかげで、僕の生活がガラッと変わりました。今回からはその中でも結構変わったなと思える部分についてお話しようと思います。ちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
仕事を遅くまで頑張ると家族に迷惑がかかる
学校の先生ってね、先生として働いているだけで自己肯定感爆上がりな部分があるので、どんどん生徒のために働いちゃうんですよ。
でもそれが家庭からしてみたら、自分たちが犠牲になっているという見方ができます。。自分の子どもとの時間を犠牲にして、よその子どものために人生をささげているわけです。
こういう言い方をすると、誤解が生じてしまいそうなのでアレなんですが、父としての時間も大切ですし、学校でかかわる生徒との時間もまた大切なんですよ。
特に前回紹介した生徒は、国公立大学に合格してくれました。情報の先生になりたいという意思も継ごうとしてくれて。働いてて良かったなぁと思いました。
ただ一方で、受験指導をしていた時期は毎日19時半に帰る生活を送っていました。これが早いか遅いか。定時は17時頃です。勤務校から自宅までが車で30分なので、20時頃に帰宅していました。
これがまぁ普通と言われたら普通なのかもしれませんが、定時に帰る夏休みと比べると、2時間も遅く帰ってしまっているんですよ。この2時間が息子たちには大切な時間で、20時に帰ったのではご飯とお風呂を済ませるともう寝る時間になってしまいます。
平日に息子たちと過ごせる時間がほぼゼロになってしまうわけです。これはちょっといただけない。
何もずっと子どもと遊びまくる時間が必要というわけじゃないんですが、せめて家にいるだけで、きっと様子も変わってくると思うんですよね。そう考えると、どうしても遅くまで働いている分、丁寧な仕事ぶりを発揮することができても、家庭を犠牲にしていることに他なりません。
これをどうにかして変えることができないか。と考えていました。特に僕の場合は、例えば家で趣味でサーバーいじりをしたり、プログラミングしてるだけでも教材研究になりえます。お酒を飲みながら授業の教材を作ることだってあります。趣味ですから。ゲームと一緒です。
となればですよ。僕の場合は自分の子どもたちと接する時間が18時から20時なら、その時間に家にいることを目標にすれば良いんじゃないかと考えました。必要な教材の準備や学校の仕事は、それ以外の時間にやる。言葉で表現するのは簡単です。
幸い、必要最低限のデータは全てクラウド上にあります。自分の場合は学校長から認められた個人デバイスでそれらにアクセスできます。それならもう、定時以降は学校で仕事をするのを一切やめて、どうしても必要なことがあれば家でやるか、翌日出勤すれば良いじゃんと考えました。
それが最初からできたら苦労しないんですけどね。でも「今日はここまで終わったら帰ろう」なんて考えながら仕事をしていると、過ごしているだけで他の先生から相談ごとがあったり、割り込みタスクがあったりします。人間、頼られるとうれしいもので、結構遅くまで残って人のために仕事をしていたことがありました。
でも今思えば、誰かのために働いている分、自分の子どもを犠牲にしていたんですよね。2人の子どものご飯を用意して食事させるのも妻だけでやることになってしまいます。
このあたりのお話は、Webで公開されている漫画『白兎先生は働かない』でも話題になっていました。
家族より部活が大事なの? 野久家の〈部活未亡人〉【白兎先生は働かない 第4話】 | しろやぎ秋吾「白兎先生は働かない」 | よみタイ
部活未亡人という言葉もなかなかうまい表現だと思います。我妻を部活未亡人にするわけにはいきません。
定時退勤を2週間続けた結果
というわけで、定時退勤というのを始めてみました。実践してみてから2週間ほど経過しました。職場では最近魚住先生が早く帰るっぽいぞという印象が付き始めています。
勤務時間について厳密に言うと、定時は月木が17時15分、火水金が16時50分です。ただ部活動が17時20分まであるので、17時30分に学校を出ることができれば、目標達成としました。
部活動後の第一目標が「帰宅」に変わったので、活動場所から職員室に戻ったらすぐに鞄を持って職員室を出るという行動を徹底してみました。
誰かと話し始めてしまったら、そこで話が長くなります。それに、いそいそと帰宅の準備をしていたら、緊急の要件ではない限り、誰も話しかけてこないはず。
それと、先生方の中には一度でも僕とTeamsでメッセージをやり取りすれば、例え授業中でも勤務時間外でも普通に返信をする人だということをわかってもらえる。
もし通話する必要性があるのなら、尚更帰宅途中が僕としては望ましいんですよね。車を運転しながらハンズフリーで対応できますから。
少しだけ心残りなのは人間関係です。18時過ぎごろからの職員室って人が少なくなるので、結構込み入った話ができたりするんですよね。あの雰囲気で談笑していると、不意に重要な話が進んだりします。
でももうそういうことも、独身だったり子育てが終わった世代がやることだと割り切るしかありません。同僚の先生方と笑って話している間にも、家庭は育児戦争真っ最中です。警戒アラート鳴りっぱなしです。
あれだ。先生方の帰宅時間までのカウントダウンが一覧で見られると良いのに。そうすれば、その人に話しかけるかどうかを考えることができる。いや違う。そもそも定時を過ぎてるんだから、帰るのが普通なのか。
それから、定時退勤の弊害として、わかったことがいくつかあります。まず、17時台の道路がめちゃくちゃ混んでること。そりゃそうですよね。皆さん定時で退勤されるってことは、それだけ交通量も増えますよね。
遅いと遅いで本当に車の通りが少ないので、すいすい運転できました。ただ帰宅時間はどうしても遅くなってしまうので、この場合は多少込み合っているとしても渋滞の中帰宅することが、一番早く帰着できます。
それと、翌朝早く起きられないとなると、仕事にかけられる時間がどうしても少なくなります。まぁ職場だけで仕事を完結できるのならそれでも構わないんですが、職場にいる方がそりゃ集中できるんですよ。あぁ、準備室に籠ると本当に仕事が捗る。でもダメ。それをやって家族にこれまで迷惑をかけていたんだから。
結論を申し上げます。めちゃくちゃ良かった。良かったよ。ハッピーです今。結構感激しています。教師として働いていても、我が家の18時の夕飯に間に合うなんてね。これもきっと、担任をやっていないからというのもあるんでしょうけど、早く帰宅できる喜びを噛み締めています。
子どもたちの態度が明らかに違うんですよね。一緒にいる時間が長い。それが家族だよ。
思い切りが大事です。部活が終わったらすぐ帰る。職員室に戻るのはコンピュータ室の鍵を所定の位置に戻すのと、荷物を回収しに来ただけ。椅子には座らない。あ、しかも最近はリュック辞めました。お弁当用バッグとスマホと万年筆用ノートを持って出勤&退勤してます。これで帰宅の準備も楽ちんです。これについての詳しい話はまた今度。
採用を受けて10年目。講師期間を合わせると16年目にして、家族のために働き方を変えてみました。もちろん仕事もちゃんと進めていますよ。タスクの繰り越しはほとんどやりません。
機会があれば、仕事の進め方などもまとめてお話ししたいなぁ。なんて考えています。
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