生きることにこだわりを。魚住惇です。 今回も、僕のちょっとしたこだわりにお付き合いください
ハンドピックにこだわりを
僕はかれこれ2年ほど前から、コーヒー豆を生の状態で購入し、フライパンで焙煎しています。 生豆をフライパンで焙煎する方法は、ブログ記事をご参照ください。
スタバやカルディのコーヒーが不味いと感じたら生豆をフライパンで焙煎してみよう – さおとめらいふ
いろんな種類の豆を買って試してきましたが、一周回ってコロンビアスプレモに落ち着きました。 実は、こだわっていることが細かすぎて、記事にしづらかったことがあるんですよ。 それが、「ハンドピック」という作業です。
最初に、このハンドピックについて語らせてください。
ハンドピックというのは、生豆や焼いた後の豆から、欠点豆と言われる豆を取り除く作業のことです。
例えばこの生豆を見つけたら取り除きます。他の豆と比べてどこかが変なんですが、お分かりでしょうか。
裏面を見ると、何やら穴が空いていて、その周辺が若干青くなっているのがわかります。
これ、カビです。
虫が食べた後の部分がカビてしまっています。 こういう生豆をハンドピックで取り除くわけです。
え?これくらいのカビなら大丈夫ですって? では、割ってみましょうか。
ほら、そもそも虫が食った部分が奥の方まであって、その部分がカビてるんですよ。 外から見るよりも、この生豆は大部分がカビていることが、お分かりいただけたと思います。
では、僕がコーヒー豆の焙煎時に、どんな欠点豆をハンドピックで取り除いているのか、紹介しますね。
ざっとこんな感じ。割れていたり欠けていたりすると、そこからカビが浸透しているものが多いです。
こういうのもハンドピックします。コーヒーの豆は、コーヒーの実から取り出した種子なんですが、1つの実の中に2つ入っているものが多いんです。だから豆は半分に割った形をしているわけです。
ですが中には実の中に1つしか入っていないものがあります。その1つしか入っていなかった時の種が、丸い形をしている豆です。 本当はこの丸い豆ばかりを集めたものは高級品に分類されるんですが、混在していると他の豆と焙煎の度合いに差が出てしまうので、ハンドピックの対象としています。
ハンドピックをすると、カビを取り除けるので健康被害を防げます。 しかし、バリスタの考えによってはその種類の豆の独自性と捉える人もいるため敢えてハンドピックしない人もいます。 僕は比較的お腹が弱いので、ハンドピックを念入りに行ってから焙煎するようにしています。
焙煎時間、ドリップ時のお湯の温度など、こだわるところは多々あるコーヒーの世界ですが、ハンドピックも味を左右する重要な作業です。これをやるだけでかなり変わります。 自家焙煎をしている方、ハンドピックにもこだわってみませんか?
今、教育界隈で起こっていること
この1週間での僕の観測範囲で、教育界隈で動きがあったので共有しますね。
大学入学共通テストに情報が入ったぞ!
まず個人歴に嬉しいニュースから。
大学入試センターより発表がありました。
小学校からプログラミング教育が始まるという大きな変化が起こりました。新しい学習指導要領の教育です。 学校の先生は、文部科学省が出している学習指導要領の内容に沿って授業を行なっています。令和の時代に行われる新しい教育についての学習指導要領、新学習指導要領って言われていますが、それが公示されたのが平成30年でした。 その平成30年に公示された新しい学習指導要領を受けて、大学入試センターが令和7年度に実施する大学入学共通テストの科目に新たに「情報」を入れるぞ!という発表をしたわけです。
僕の個人的な想いを言って良いなら、
「この瞬間を待っていたんだ!」(漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』より)
や
「待ってたぜ・・・この瞬間を!」(アニメ『勇者王ガオガイガーFINAL』より)
を声高らかに叫びたいです。
どこかで何度か書いた話ですが、平成14年度から始まった教科「情報」は、いずれなくなるのではないかと言われていました。
「水道の蛇口の捻り方を教える授業って無いよね。だからコンピュータが当たり前になったら、なくなる科目だと思うよ。」と、教職を目指していた学生時代に言われたことが、今での強烈に記憶に残っています。
単位数も少なく、未だに多くの学校では他教科の先生が副免許として情報を取得し授業を担当している現状を見ると、いずれ消滅するのではないかと思うことは普通のことでした。
僕は平成27年度採用の愛知県教員採用試験を受験し、情報科の教員として採用されました。受験時には取得している教員免許状を願書に書くわけですが、僕は社会の「公民」の免許も所持している中で、情報の科目で採用試験を受験しました。情報の先生として愛知県の子どもたちの未来に貢献したかったからです。
結果、情報の教員として採用され、情報の授業を担当することになりました。僕は愛知県の情報の教員であることを誇りに思います。
「うちは進学校だから、コンピュータ室での息抜きは必要なんだ」
「将来のために、WordやExcel、PowerPointなどを教えて欲しい」
「今度校外学習でリトルワールドに行くから、その調べ学習を授業でやって欲しいんだ」
どの学校で、などは言えませんが、いろんな学校で、いろんなことを言われてきました。
これらの3つは、どれも情報という科目で扱う内容ではありません。どのアプリを使うと作業が効果的なのかは考えたりしますが、そのアプリの操作方法を習得することは情報科の目的ではありません。コンピュータ室はネットカフェではありません。
僕が誇りに思っている情報という教科が、ついに受験科目となる。これは情報科教員の悲願です。 まだどの大学が受験科目として採用するかという重要項目が残っていますが、まずは大学入学共通テストに教科「情報」が追加されたことを、喜びたいと思います。
愛知県の高校は結構定員割れしている
さてここから、ちょっとだけ暗い話題に入っていきます。
令和3年度愛知県公立高等学校入学者選抜(全日制課程)における 志願変更後の志願者数(最終)について
というタイトルで、愛知県教育委員会より、各高校の志願者数や倍率が発表されています。
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/373029.pdf
各高校の志願者数から計算された倍率が載っています。
愛知県は第1志望と第2志望、つまり公立高校を2校受験することが可能です。 他府県では1校までというのが多いらしいんですが、愛知県では実力に近い第1志望と、「滑り止め」の第2志望という受け方ができるわけです。
ここで注目していただきたいのが、倍率の計算方法です。
この倍率ね、志願者総数を募集人員で割っているんですよ。つまり、第2志望も含めて計算されているんです。これぞ数字のカラクリです。だって第2志望ということは、他校が第1志望というわけでしょ?第1が受かったらそっちに行くかもしれない受験者の人数を倍率の計算に入れちゃいかんでしょーがって思うのは僕だけでしょうか。
こういう視点で見ると、第1志望だけで倍率を計算したくなってきます。
で、そういう嫌な予感というのは大抵当たるものでして、定員に満たない学校が、先日2次募集を行いました。
令和3年度愛知県公立高等学校入学者選抜(全日制課程)第2次選抜の 募集人員についてhttps://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/373032.pdf
愛知県の公立高校全体で、2676人不足していることになります。 なぜこんなに足りないのかという疑問が出てきますが、原因は諸説あります。 箇条書きにするとこんな感じ。
私立に流れている
名古屋市の高校を志願する中学生が多い
教員数に対してそもそも中学生が足りない
そもそもその学校に魅力がない
ここ最近、タブレット端末を授業に取り入れている私立が注目を集めています。助成金制度も充実してきているので、塾に通わせるくらいなら、学校生活も含めて面倒を見てもらうためにお金を払いたいという保護者もいらっしゃいます。
県立高校は、最新の教育を導入しているという魅力をPRする私立高校を相手に、中学生を奪い合うわけです。
もちろん公立高校も自校のPRに力を入れています。学校説明会を開催するなどして、なんとか志願者数を増やそうとしています。
ただね、僕は思うんです。本当に魅力のある学校なら、特にPRしなくても受験してくれるんじゃないかと。 本当に良い商品なら、特に本家がPRに力を入れなくても、口コミから魅力が広がるのではないかと。
この考え方は、『ファンベース』という本を参考にしました。新規顧客を獲得するために、PR活動を積極的に行うのではなく、今のお客様を大切にするという考え方です。今、ファンでいてくださる方を大事にすることで、その人たちが評判を広めてくれるわけです。
ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために (ちくま新書) | 佐藤尚之 | Kindle本 | Kindleストア | Amazon
この本の感想は、ブログにも書きました。
受験生よりも今の在校生を大事にするファンベースの考え方 – さおとめらいふ
学校に応用するなら、在校生の満足度を高めることで評判が良くなり、在校生らの口コミが中学生に魅力を伝えてくれるという流れを大事にしようということでしょうか。
今の中学生たちなら、自分が目指す高校に通っている高校生のSNSアカウントの投稿を簡単に見つけられます。そのアカウントが、通っている高校を非難する発言をしていたら、受験しようと思わなくなります。
学校行事が楽しかった!だけではなく、進みたい進路にも進むことができた、この高校のおかげで成長できた。3年間通って本当に良かった。そんな投稿を生徒がしてくれるような学校なら、過剰にPRしなくても中学生が志願してくれると思うのです。
このnewsletterもそう。僕が新規顧客獲得のためのPRが苦手っていうのもありますが、今こうしてここまで読んでくださっている方のために、これからも刺さる文章を書きたいものです。
教員の異動が発表された
配信日は3月31日。多くの学校では新年度の職員会議が行われます。
中日新聞では、3月30日の朝刊に愛知県の小中高校の人事異動が掲載されました。中日新聞が運営している「先生サーチ」というサイトでは、3月29日夕刻より先生の異動先などを検索することができるようになっています。
僕は学生の頃からこれが結構楽しみで、お世話になった先生がどこに転勤したとか、そんな情報を見ていました。 皆さんも育った地元の先生の異動情報をご覧になってはいかがでしょうか。お世話になった先生、きっと校長先生や教頭先生になっているかもしれませんよ。
今回のnewsletterは以上となります。 内容に関するご意見ご感想などは、「#こだわりらいふ」までお願いします。直接DMを送ってくださるのも嬉しいです。