生きることにこだわりを。魚住惇です。
今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
全高情研、名刺交換の列ができた
8月7日から8日にかけて、神奈川大学横浜キャンパスで開催された「全国高等学校情報教育研究会(全高情研)」第19回大会に、分科会発表者として参加してきました。B5-1という枠で、「自作Web教材『じょうほうらいふ』の開発と情報Ⅰにおける活用実践」というタイトルでデビューしてきました。
発表スライドも全高情研のサイトにアップされています。
zenkojoken.jp/wp-content/uploads/2026/08/B5-1_魚住惇.pdf
いやぁ、すごかった。熱気が。もうね、この会場にいる人たちみんな、情報科に関わっている人たちなのかと思うとワクワクが止まりませんでした。もっと愛知県の先生方ももっと参加したら良いんだけどなぁ。
そもそも自分がこの場で発表したいと思うようになったきっかけは、一昨年の愛知大会に当日スタッフとして参加したことでした。愛高情研の役員をやっていることもあって、どちらかというと魚住はこういう研究会をやる側の人間です。その総本山である全国大会に、僕も貢献したいなと思っていたんですよ。いつか自分もこの場で発表したいって、ずっと思っていました。昨年「じょうほうらいふ」を作ってから、ずっとこれを題材にして発表してみたいなって思っていたんですよ。
そんでもって今年の5月に分科会発表に応募して、無事採択の連絡をいただきました。一昨年の愛知大会の分科会発表に関わった先生方から後になって聞いたんですが、ここ数年の間に応募者が増えているそうです。ただ、見極めが難しいようで、その発表が企業のPRに関わってしまうようなものだと基本的には不採択だそうです。よくあるのが企業が用意したツールを利用して、これだけの教育的効果がありましたと発表するやつ。ここ最近はそういった教育効果をパッケージに入れて販売している業者が増えました。タブレット端末というのは、紙の教材以上に企業が提供するサービスを導入しやすいんですよね。
それでもね、大会冊子の原稿を書いて、発表前に冊子を見て、やっぱりなと思ったんですよ。バイブコーディングを題材にした発表が思った以上に目につきました。もう教材研究は「こういう教材を作りました」がアプリ開発になってるんですよね。プリントとか、ワークシートとか、そういう次元ではありません。先生たちがその時間、その単元のためだけにアプリを作って、それを生徒に使わせる時代です。なので、それらの発表が何件かありました。いやー、予想はしていたんですけね、こんなにもアプリ関係の発表が多いのかって思っちゃいました。それと同時に凹んだりもしました。一瞬後悔しました。自分が作ったコンテンツなんて、全国規模から見たらそんなに目新しいことがないんじゃないかってね。
そんな気持ちで発表当日を迎えました。発表は2日目の午前中、同じ部屋の中で3人の発表があり、司会・発表・計時をローテーションで回しました。そう、事前に全高情研役員から連絡があったんですが、発表をする人たちで司会やタイムキーパーをやるんですね。ただでさえ自分だって緊張するというのに、司会もやらないといけないなんて。ちなみに初日の分科会の他の先生の発表を見ていたら、司会をやってから自分の発表をやるという流れでした。あわわわ、司会をやってから次に自分の発表なんて、全然自分の発表の最終チェックや用意ができないじゃんって思ってたんですよね。
自分の発表はその3人の中で2番目でした。つまり司会をやってから、次に自分の発表です。ちなみにスライドはほとんどぶっつけ本番。ツールの実際の操作なども、どれくらいの時間感覚なのか、前日までに確認できたのは1回だけでした。なんたる準備不足。ああ失敗したらどうしよう。
とはいえ、発表が始まってしまったら、もう無我夢中にツールの紹介や説明などを語りまくっていました。発表時間は20分、質疑応答が5分。ほぼピッタリ使い切りました。行き当たりばったりで望んだ発表でしたが、ノリノリで語りました。それまでの不安や心配事が全部吹っ飛んで、ただただ自分がこれまでやってきた教育実践を、見に来てくださった聴衆の方に伝えました。
ちなみにね、自分と同じ時間帯には、私学の有名な先生も発表していてね、そういうこの界隈で有名人の先生だと立ち見が出るくらいなんですよ。僕の発表の時は、席はまばらな感じ。でも多いとか少ないとかじゃないんですよね。そんな中でも、魚住の発表を聞くためにその部屋に居てくれた方々には本当に感謝しています。20分間たっぷりと、オタクモードで語りました。常に動画を1.2倍速で見ているかのような速度で語り続けました。ずっとニヤニヤしっぱなし。
発表が終わって、質疑応答も終わって、あー自分の今日の仕事はあと、ストップウォッチだ。15分や20分のタイミングでチーンって鳴らすあの係だ。まずはUSB-C to HDMIケーブルを端末から抜いてっと。
ふと目の前を見たら、名刺交換のためにと魚住のところに来てくださった方が立っていました。あああ、名刺、名刺を渡さないと。こんな自分の名刺を欲しがってくれるなら、喜んで渡そう。発表を聞いてくれたお礼を言わんと。え、えええ?
名刺交換の列ができていました。あああえ?名刺交換したくて、こんなにも待ってくださっているの?待って待って。発表の間の時間は5分しかない。次の発表の準備だって始まってる。え、いつも「じょうほうらいふ」使ってます?ありがとごじゃますありがとごじゃます。
GIGAスクールタブレットがiPadで、なかなか良いアプリがない中で、本当に助かっていますという声をいただきました。GitHubで公開されているソースコードをぜひ参考にしたいとおっしゃっていた高専の教授の方もいらっしゃいました。一番多かったのは教科書出版社の方。どうやら教科書に載せているQRコードを読み込んだ後に見せる教材に困っているとのことでした。これは新しい副業の予感。あとは営業先で「何か良い教材ないですか?」と聞かれた際にじょうほうらいふを勝手に勧めてましたという営業さんまで。あ、あとHHKB方面で知っててファンなんですっていう先生もお見えでした。
ああもう、自信のなさや不安なんてものが、全部吹っ飛びました。皆さんが喜んでもらえる、授業で使いたくなるツールを世に公開することができた。帰りの新幹線で飲んだビールは格別でした。工科高校の生徒たちのためにと作ったつもりのツールが、思った以上にもっと多くの先生方の元に届いていたのかと、この時初めて実感できたのです。ブログやnewsletterもそうなんですが、実際に見てるよっていう話を聞かないと、見てくださっている方の実態は分かりません。「じょうほうらいふ」は生徒のスマホからもアクセスできるようにしたくて、結果として外部に公開しました。それがうちの生徒のみならず、既に利用者がいるという話も、普段からは想像できない領域です。そりゃ「論理回路シミュレータ」で検索したら2位に出てくるというのは知ってたんですけどね。
ここまで話しておいてあれなんですが、僕は何も、発表の場で賞賛されたくて「じょうほうらいふ」を作ったわけではありません。目の前の生徒の学び優先です。それを突き進めた結果、全国大会で発表できるくらいの成果物に仕上がりました。何か全国大会に向けて大きな取り組みにチャレンジしたわけではありません。それが今回こうして分かった時、これはもう、毎年発表したいなと思ったんですよ。自分が苦労して作ったものは、なるべく無償で公開して、普段の授業に困っている多くの先生たちに届いて欲しい。みんながこうした活動をすれば、若手の先生はもちろん、ベテランの先生の刺激にもなると思うんです。僕自身、決して自分のことをベテランだと呼ぶにはまだまだ早いと思っていますが、「この人には敵わないな」と思える発表そのものが、良い刺激になりました。負けられない分野が自分にはあるんだなというのも今回の発見です。
教員という職業は、普段は授業をやりながらも、ベテランになるにつれてそれぞれの特性が見えてきます。学年主任、教務主任、生徒指導主事、そして管理職など、ステップアップしていく先にはそれぞれ、学校の運営を担うポジションがあります。自分が生きていく道の1つは、教材開発だなというのが分かりました。生徒の学びを促進するような教材を開発すること。紙の教科書では実現できなかった教材を使って、もっと教科「情報」の学びを深める。そんな教材が世に広まれば、スマホショート動画漬けの子どもが量産されてお先真っ暗!みたいな今の日本の状況が、ほんの少しだけマシになってくれるんじゃないかなとも思うのです。
もし自分がそんな役割を果たせたとしたら、大変名誉なことだよなと思うのでした。いやぁ本当に全高情研は楽しかった。また発表したい。参加したい。そう思えた2日間でした。
ブログは事実、newsletterは自分
さて、話は変わって、ブログ「さおとめらいふ」のお話です。ブログはかれこれ昨年10月以来更新が止まっていました。なんか書くネタがなかったんですよね。いや、ネタはあっても、なかなかブログ記事に発展するまでにまとめられなかったと言いますか。
それでも、newsletterをこうして毎週更新できていて、魚住の身に起こった最新事情や考え方の変化などは伝えてこれたと思います。だから言いたいこと、書きたいことは大体発信してきたつもりです。だからこそ、ブログの更新欲が低下していました。元々ブログは自分が困っていたことを解決した方法などがGoogle検索で出てきてくれたら、同じことで困っている人の助けになってくれたら嬉しいなという気持ちで書いてきました。ただ、僕自身常に何かに困っているわけではない時もあったので、ネタに困っていたこともありました。
で、今はどうなのかというと、それがまた家の中で運用しているシステム関係をいじっていく中で、自然と記録として残しておきたいことも増えました。ただ文章を書くにしても追いつかず、ネタが増えていく一方で。それに、最近のブログでは僕自身の考えだったり思っていることなどがあまり出てくるものではなく、こういうシステムができましたという報告や、設定ファイル、ソースコードなどを公開するだけ。あとは商品レビューとか。それなら、そこそこAIに任せても良いんじゃないかと思えてきました。というかそうじゃないともう追いつかない。
ただ自分にも譲れないところがあって。このnewsletterの文章です。この文章そのものは、どうも自分で書きたいんですよね。というか、こうして文章を読んでくれる方は、魚住が書いた文章を読みたいと思ってくださって購読に至っているはずなので、AIの文章を量産したらある種の裏切りになると思うんですよね。そして、同じくらい自分で書きたいなって思っています。
現状、ブログはWordPressからHugoに移行できており、MarkdownファイルにHugoのフロントマターをつけて、画像やリンクなどを独自のショートコードに置換した上で自分のGitサーバーにコミット・プッシュすることで更新をかけています。
今回、このGitにプッシュがあった際のレンタルサーバーへのファイル転送作業やMarkdownファイル内の置換作業をClaudeくんに全面的に書き直してもらいました。そして、更新したい内容や題材などはもうClaudeくんとの会話で成り立っていたので、下書きも書いてもらうようにSKILL.mdを設計してみました。なので昨年10月以降の更新分からは、かなりAIが入っています。まぁ文章をざっと読み返してみて、俺こんな表現しねーな的な内容があれば書き直していますが。
文章の内容はともかく、Hugo用のフロントマターやスクリプトの作成については、かなりAIに助けられました。内容的には魚住がClaudeと対話しながら解決した問題や、そのために購入した商品の紹介、システムの説明なので、全て自分の身の回りで起こったお話です。体験していないことは書きません。
これまでこうした問題解決の内容は、MarkdownファイルとしてObsidianに保存してきました。それをHugo形式にしてブログで公開しておいたら、誰かのためにはなるかもしれない&参照しやすい記録にもなる的な算段です。
自分で書きたいことはキーボードで頭の中で思ったことを書きたい。ただし、自分が頑張って構築したシステムや仕組み、買ったものなどは、それまでに試行錯誤したんだから、後の報告やまとめなどはAIに任せたい。そうすれば、魚住本人はもっと目の前の問題解決などに集中できると思うのです。しばらくの間、この方法で運用してみたいと思います。
今回のnewsletterは以上となります。
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