息子からの呼び名を「お母さん」「お父さん」にするためにやったこと
生きることにこだわりを。魚住惇です。 今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
息子からの呼び名を「お母さん」「お父さん」にするためにやったこと
自分の子どもには、僕ら親のことを「お母さん」「お父さん」と呼ばせたい。子どもが生まれてからはそうさせたいというのが、僕とゆかさんの共通認識でした。
なので、子どもがまだちゃんと話せない頃から、「おかーさん、おとーさん」と指をさして示したりしました。
そうしたら、2歳を過ぎたあたりで、単語の最後の部分だけを発音できるようになり、「バナナ」だったら「ナ」、「りんご」だったら「ご」とだけ話せるようになってきました。大きな一歩です。
ただこれはこれで、同じ音の単語が多すぎるため、実際に子どもが示しているものを読み取ったりするのに苦労しました。
一番早くできるようになって欲しいのは、家族の呼び名です。「おかーさん、おとーさん」が長すぎるために最後の文字だけを言うんですが、「さん」がうまく発音できず「たん」になっていました。
なので、家の中で「たん、たん」と言いながら走りまくってました。正直どっちのことを呼んでるかわからん。
そこで、理解してるかどうかはこの際おいておいて、事情を説明してみることにしました。
俺「あのね、”たん”だけだと、おとーさんなのか、おかーさんなのか、わからないでしょ?だからさ、”おとーさん”とか”おかーさん”って言ってよ」
息子「・・・・。」 俺「(難しかったかな・・・)」
息子「たんたんたんたんたんたんたんたん!!!(超高速交互指差し)」
俺「ちがーーーーーーう!」
息子「たんたんたんたんたんたんたんたん!!!(超高速交互指差し)」
俺「ちがーーーーーーう!」
指で指しながらならわかるでしょ?と言わんばかりのジェスチャー。ボディランゲージならお手の物ということを表現したかったのでしょうか。分かった。分かったから、もうちょっと静かに呼んで欲しい。
ところが、このやりとりを1か月くらい続けたGW明けから、ちょっとだけ変化しました。
俺「おとー」 息子「おとー」
俺「さん!」 息子「たんたんたんたんたんたんたんたん!!!(超高速交互指差し)」
俺「ちがーーーーーーう!」
このやりとり、ほとんどいつもと同じやりとりに見えますが、僕が言った言葉を真似て発音しようとしてくれました。「おとー」の部分です。その後は、ふざけた感じになりましたが。
これね、きっとこちら側がやらせたいことが、子どもには伝わってるんじゃないかって思ったんですよ。
実は、僕自身が「今からこの通りにやってね!さんはい!」って振られるのがものすごく苦手な性格でして。何かを練習している姿を誰にも見せたくなくて、出来るようになったら見せたいっていう性格だったりします。
お父さん似の息子も同じ性格だとしたらひょっとして、息子も同じような思いをしていて、僕の前では、まだ褒められるほど完璧にできないから、言われた通りにやりたくないんじゃないかと悟りました。
なので、ひとまずこちらがやらせたいことは伝わったと思ったので、夜一緒に寝る時に「少しだけ大きくなったらさ、おとーさん、おかーさんって言ってよ」とだけ伝えて寝かせました。
とーちゃん!かーちゃん!
その翌朝のことです。
ゆかさん「おとー、さん!」
息子「とー、ちゃん!」
うおおおおおおおええええええああああ!!!言えた言えた言えた言えた!!!!うおおおおおおおお!!!! サッカー観戦をしていて、ゴールが決まった時くらい叫びました。
ゆかさん「おかー、さん!」
息子「かー、ちゃん!」
うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
応用もできてます。
脳は寝ている間に記憶を整理していると言われていますが、子どもの成長を見ていると、それが本当によくわかります。昨日できないことが、寝て起きたらできるようになっている。そんな瞬間を、何度も見てきました。
そこからは、そこからは・・・、はぁ。
息子「とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!とーちゃん!」
息子「かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!かーちゃん!」
息子「かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!かーちゃん!とーちゃん!」
起きてから寝るまでの間、ずっと誰かを呼び続け、何かを言い続けている息子に育ちました。
これ、どうにかならんのかな。ずっとずっと喋っとる。独り言もあれば呼ばれることもある。
最近は、macを指さして、「とーちゃん!しゃしん!みたい!」と言ってくるので、家族や親戚と撮った集合写真などを見せてます。僕とゆかさんの交際期間の写真を見せても、「とーちゃん!かーちゃん!」と言ってくれるので、割と判別能力は優秀であることも伝わりました。
保育園に通わせることで、ここまで話せるようになるとは・・・。
まだまだ言葉にできない単語も多くありますが、コミュニケーションがとれることが増えて、意思疎通も以前より格段に楽になりました。これは、本当に楽しい。楽しいですよ。
ちなみに、これを書いている日の前日に覚えた言葉は「いや!」です。新たな戦いの幕開けです。この話はまたいつか話すことにしましょう。
オープンダイアログをやってみたっていう話
オープンダイアログという単語をご存じでしょうか。僕は実際にこの活動を体験するまで、全く知りませんでした。
オープンダイアログ、英単語で書くとOpen Dialogueです。「開かれた対話」という意味です。主に精神科の患者の治療の一環として取り組まれているもので、医師と患者だけの対話ではなく、家族や友人も含めて対話を繰り返していくというケアの手法を指します。この「開かれた対話」というのが、統合失調症などの精神疾患に対して、改善が見られるらしく、そっちの界隈では話題になっているようです。
実はこのオープンダイアログを、学校の先生とスクールカウンセラーさんが行うとどうなるんだろうっていう企画があり、半年間お試しで参加してみました。ちなみにオンライン開催です。
ちょっとそのことについて話そうと思います。
僕が体験したオープンダイアログの参加者は6人ほどです。そこに司会進行役の人と、スクールカウンセラーさんが加わります。
最初にカウンセラーさんがその日に話す小話をして、その後でその日にメインで話す人が話をし始めます。
この時、司会の方とカウンセラーさんと話し手の方以外は、カメラをオフにします。アイコンは残っているものの、3人だけで参加している風に思える雰囲気の中で、話し手がその日に話したいことを語っていきます。
カメラをオフにしている人は、聞き役に徹して、ひたすら3人が話しているのを聞きます。
話しの内容が一区切りついたところで、今度は話し手の人だけがカメラをオフにして、司会とカウンセラーさんと聞き役だった参加者で、リフレクションを行います。簡単な振り返りです。
このリフレクションでは、聞き役だった人がカメラをオフにした状態で対話しているのを聞いて、自分がどう思ったのかを順番に話していきます。話し手本人がいない場所で、その人のことを語るわけです。で、カメラがオフになっているだけなので、話し手本人はもちろんリフレクションの内容を聞いています。
そして、リフレクションが終わった後に、また司会とカウンセラーさんと話し手の3人だけになり、リフレクションで話していた内容について、話し手の人の反応を見るわけです。
これを2回か3回ほどやってから、全員カメラをオンにした状態で最後に談話して終わりです。
僕は全日程の中で最後に話し手を担当しましたが、自分がカメラをオフにしている間のリフレクションが本当に歯がゆいというか、そわそわするというか、自分が聞いているのに自分がいないっていうシチュエーションで会話しているのを盗み聞きしている感じがして。
もうね、居てもたってもいられない何とも言えない気持ちになったんですよ。
その時のリフレクションで言われたのが、「魚住先生がそんなに熱い人だとは思わなかった」でした。
このオープンダイアログに参加されていた人は、僕のブログやnewsletterを読んでくださっている方でもありませんし、司会の方以外はリアルで会った方もありません。なので、こうした熱い文章をHHKBで毎週打ってることも知らないわけです。
きっと対話の場面では、あまり空気も読まずに思った事を口にしてばっかりだったので、機械的な性格なのかなって思われていたかもしれません。
そしてこの企画を何度かやっていたので、そもそも単純接触効果もあってか、自然と心開いてきたのかなーなんて思ったりもします。
とはいえこのコロナ禍の時代に、毎月決まった日程に決まったメンバーが集まり、テーマが事前に知らされてない状態で何かしら対話するっていう活動があるってのがあると、日常生活がちょっとだけ豊かになるなっていうことに気づきました。
先週も「対面で人と会うと、化学反応があって楽しいよね」っていうことを書いたばかりですが、オンラインはオンラインで、遠く離れた方とカメラ越しにコミュニケーションがとれたりして、本当に良い時代になったなって思っています。
人と話すって、根本には「楽しい」って思う気持ちがありますよね。漫画『宇宙兄弟』にも書かれていましたが、人間らしさを感じるものって、人の心を安定させるらしいですね。それに近いものがあるなって実感しました。
本当はこのオープンダイアログってのを自分でメンバーを集めてやってみたいっていう気持ちがあるんですが、元々は精神科医が行うものらしいので、ちょっとこれは初心者だけで手を出してはいけない領域な気がします。
ちゃんとプロが関わらないとだめですねきっと。まるでコックリさんみたい。
この活動、実は先日第1期の最終回を迎えたんですが、第2期の申し込みが始まったので再び申し込みました。メンバーの方とのご縁もありますし、活動そのものが面白かったので、もう少しだけやってみることにしました。
こうした人から誘われたこと、中には怪しいものもまれにありますが、自分の中で「ちょっとやってみようかな」と直感で思ったものはなるべく参加するようにしています。その時は「ちょっとやってみようかな」程度だったとしても、後になって、良い意味で大きなことに育つ可能性があるからです。
最近、人とのつながりから嬉しいことに発展することが多かったので、自分の直感に基づいて行動してます。散財TVなおしまさんに実施しているタイピングの授業も同じ想いです。
「蒔かぬ種は生えぬ」
この言葉を今、身をもって体験している感じがします。
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