2022年にハマったこと、2023年にやりたいこと
生きることにこだわりを。魚住惇です。 明けましておめでとうございます。 2022年は、累計125人の方にこだわりらいふnewsletterをSubscribeしていただき、本当にありがとうございました。配信を始めた当初は40人ほどで、学校の表現で言うと1クラス分ほどでした。それが3クラス分くらいに増えて、嬉しい限りです。
このnewsletterは、ブログには書きづらいような話をつらつらと書いていても、きっとそれそのものに需要があるんじゃないかっていう直感のもとに、2021年3月より始まりました。
振り返るにあたって、もう1年くらい継続してたっけなぁなんて思って過去に書いた文章をあさってみると、2021年3月から書き始めていたんですね。となると、今年2023年3月で丸2年を迎えることになる。
僕の中で、毎週水曜日に必ず何かしらの文章を配信するという習慣が、このnewsletterで初めて実現できているので、本当に感慨深いです。
今年もちょっとしたこだわりに、お付き合いいただければと思います。よろしくお願いします。
そこで今回は、2022年にハマったものについて、少しお話ししようと思います。
Minecraftにハマった2022年
2022年の後半は、Minecraftにハマっていました。ここんとこTwitterでもずっとその様子を動画やスクショを添付してツイートしていました。
Minecraft、読み方はマインクラフト、日本国内での略称は「マイクラ」です。2011年11月に正式版がリリースされたゲームです。このゲームには主だった目的が存在せず、サバイバル生活を送ったり、建築を楽しんだり、仲間たちと冒険をするという、自分で目的を作って遊んでいくゲームです。
昔からあるファミコンやプレステなどで楽しんでいたゲームとは違い、ストーリーがありません。ゲーム内の仮想世界の中ではプレイヤーが自由に探索していくタイプのゲームです。こうしたゲームのことを海外ではSandboxと呼んでいました。砂場のように、自分で何を作っても良い空間だからですね。
ちなみに日本では「箱庭」と呼ばれたりもしましたが、今では「オープンワールド」というジャンル名がつけられました。
そして2016年にはMinecraft Education Editionという教育版がリリースされて、学校の授業にも取り入れられるようになりました。
僕もこの教育版マイクラをいつか勤務校に導入したいと思っていましたが、いかんせんアカウントの契約が教員個人では行うことができず、Microsoftの社員に相談しても「サービスプロバイダを通してください」と返されるだけでした。
転機が訪れたのは2020年に愛知県がMicrosoftと包括契約を結び、生徒にもそれぞれMicrosoftアカウントが付与された時のことでした。実は2019年には教員に一足早く教員用タブレット端末が導入されて、その際に配布されたMicrosoftアカウントにMinecraft Education Editionの権限が付与されていたので、僕は一足お先に試してみました。
授業中に生徒が作品づくりをやっている最中にマイクラを教員機にインストールして、試しに教員用アカウントでサインインしてみたところ、メインメニューが出てきて、ワールドを作成する画面まで辿り着きました。
もうこの時点で、演習中の子どもたちはプロジェクターに映し出されたマイクラの画面に釘付け状態。そしてサバイバルモードでスポーンしたところでいきなりスケルトンに遭遇して、どうしようどうしようと思っているところで、
「先生、まず逃げて、木を切って、作業台」 「ツルハシ作って、石を掘って」
と多数の横槍が入るようになりました。4年前の高校2年生向けの授業で、その頃の高校生ですら、マイクラを楽しんできた世代だったのです。
僕はもうこの瞬間に、「今の子どもたちがこれだけマイクラのことを知っていることが、当たり前という感覚に近いのなら、教育に活かすことができるのでは?」と思いました。
それから程なくして生徒用のMicrosoftアカウントが全員分に付与されてからは、コンピュータ室の端末に教育版マイクラをインストールして、いつでもできるようにしました。
そして昨年度から始めた、勤務校の校舎をワールドに再現しようと思った取り組みは2年目を迎え、建設が日々進んでいます。
ただし、僕自身も授業だけでマイクラを、しかもクリエイティブモードだけで触っていたのでは、マイクラの知識がちっとも身につかないことに気がつきました。生徒から度々聞く、ポーションやエンチャントという単語もわからないまま、授業にマイクラを取り入れていました。
もしこれが、後にどこかでインタビューなどに答えることになった時に、「生徒たちがよくやってくれました。僕はマイクラやったことないんですけどね。」なんてことを話したら、お前マイクラのこと何も知らずに授業に取り入れてたんかって思われることにもなってしまいます。
しかもここ最近は、コロコロコミックでもマイクラの漫画が連載されていると聞きます。今後ますます、マイクラのことを知っている子どもたちが、勤務校に入学してくる可能性が大いにあります。
つまり僕がマイクラをやるというのは、教材研究だということです。
そうそう、説明が遅れました。マイクラにはゲームのモードが複数用意されていて、主に使われているのがサバイバルモードと、クリエイティブモードです。あと2つありますが今回は説明を省きます。
サバイバルモードというのが、ゲーム内でHPが存在したり、必要な素材は自分で集めたりと、まさにそのワールドの中で生きていくというモードです。クリエイティブモードというのが、必要な素材が無限に手に入るので、建物の建築などを行うのに向いているモードです。
僕はこれまで、授業で3DCGの分野にかこつけてマイクラを取り入れていたので、全てクリエイティブで作業していました。ところがサバイバルモードの方がやり込み要素が多くて、更に実績も蓄積されていくことから、「マイクラをサバイバルモードでどこまでやりこんだのか」というのが、マイクラ経験者にとってのステータスとなるわけです。
というわけで、マイクラをサバイバルモードでプレイして、どこまで進めることができるようになるのかを、自分自身を試すつもりで取り組んでみました。
現状はというと、エンダードラゴンというボスを倒しました。倒し方のお作法として、黒曜石の上にあるグルグルしているのを弓矢で壊してから倒すと思うのですが、力Ⅱのポーションを使いながら画像にあるネザライトの剣でボコボコにしたので楽に倒すことができました。
サバイバルモードの序盤では、エンダードラゴンというボスを倒すための武器を揃えるために、ひたすら鉱石の採掘作業を行い、素材を集めました。そこからひたすら経験値を貯めて、武器を強化するエンチャントという作業を繰り返す毎日でした。
これが一体何になるのかと言われると、”マイクラをここまで進めた”だけにしかなりませんが、自分の中で目標を設定して、その目標に向かって時間を使い努力していく過程と、目標が達成できた時の喜びは、僕にとっては現実世界と何ら変わりませんでした。
ただここ最近、1人では作業効率も悪いなと思えてきたので、サーバーを立てました。1人、友人を誘ったのですが、まだ参加してくれません。
もし一緒にマイクラのサバイバルモードをやってくれる人がいましたら、エンドシティとエンドシップの攻略を手伝ってください。あと拠点の建築も。
無知な状態からエンドラ討伐までできたのは、ひとまず2022年にマイクラを始めるにあたって一つの区切りとなりました。今後は、もう少しサバイバルモードを進めつつ、建築や論理回路などに時間を使いたいなと考えています。
ぜひ一緒にプレイしてやってもいいよという方は、何かしらの方法でメッセージをください。よろしくお願いします。
ラバードームの交換にハマった2022年
自作キーボードの世界に足を踏み入れたのが2021年でした。
今はというと、自作キーボードは自分が設計したStorm44も含めて、”気が向いたら使う”くらいの位置付けです。
では今、僕が一番使っているキーボードはというと、HHKBです。
PFU社が過去に行ったアンケートでも、分割HHKBが求められていることが明らかになっていますが、それがわかっていたとしても、未だかつてHHKBが分割された形のキーボードをPFU社が販売することはありませんでした。
僕は左肩がひどく凝るという悩みを抱えていて、それを解決するのが分割HHKBだと思っていました。
そして自作キーボードの世界に足を踏み入れた。それが2021年の主な出来事でした。
しかし2022年にわかったのは、肩こりの原因がキーボードであることはわかったものの、肩こりの予防をやってこなかったこともまた原因の一つであるということでした。
2022年10月5日に配信したnewsletterでは、肩こりの原因は猫背で、猫背で伸びてしまった肩の筋肉が、そのまま固まってしまったことが原因であることを突き止めたという内容を書きました。
なので姿勢を気をつけたり、肩が凝ってきたなと感じる時に、伸びて固まった筋肉を柔らかくするストレッチを行うことで、今は生活できています。
こうなると、もう分割HHKBを使う理由がなくなってきているわけです。でも、理由が一切ないというのは流石に言い過ぎなので、QMKでマクロを使いたいとか、ちょっと趣向を変えてとか、そういう理由が出てきた時に、気分転換がてら使うようになったというのが本音です。
そして決定的な出来事が2022年に起こりました。HHKBに使われている部品であるラバードームの交換と、軸の部分に潤滑剤を塗る”ルブ”。この2つの作業によって、HHKBが販売されているままの状態よりも、かなり打ち心地が良くなるという事実を知ってしまいました。
メーカー保証がなくなるというトレードオフがあるものの、これは是非とも試してみたい。気がつくと僕の中にある好奇心がそう告げていました。
結果、自宅にあるすべてのHHKBを分解していました。
もうね、改造HHKBの展示会とか開きたいレベルです。コロナ禍でのイベントで、キーボードを触りまくるなんてリスクでしかないと思ってしまうんですが、ラバードーム、ルブ、キートップの素材の組み合わせで、ここまで個性が出るキーボードになるんだっていうことを、どこかで語りたい。
今となっては、使い分けているHHKBは3台あります。それぞれラバードームが違います。それぞれの個性を、自分の指と体のコンディションによって使い分けています。
ここまで来たら、純正ラバードームのままHHKBを使うなんて、信じらんないって思うレベルです。redditのHHKBの話題を見てみても、ラバードームやらルブやらの書き込みをよく目にします。海外でそういう掲示板に書き込む人たちは、割とやってるんですねこういうの。
それとここだけの話ですが、交換用ラバードームを販売しているDESKEYSさんに、ダメもとで
「私は日本のHHKBのインフルエンサーです。これまで2つのラバードームを買ったんだけど、自分の理想じゃなかった。他のラバードームを試したい。もし送ってくれるのならブログやTwitterでレビューします。」
とメールを送ってみたら、
「テスト用に送るよ。ただし送料は負担して欲しいから、サイトで適当に注文して、注文番号を教えてくれ。」
と言われました。
ものは試しにと、言ってみるものですね。こういう交渉。そしてHHKBエバンジェリストという立場を利用させていただくと、キーボードへの探求がスムーズで、本当に助かりました。あまり自慢することでもありませんが、妻のゆかさんに怒られることなくキーボードへの探求活動ができて嬉しかったので喋りたくなりました。
既存の製品をそのまま使ってハッピーになってるって、それはそれで良いんでしょうけど、僕は新しい世界の扉を開けてしまいました。もう元には戻れません。
2021年から振り返ると、2022年は再びHHKBに戻った年でした。ただし、ただ戻るだけではなくて、ちゃっかり新たな沼にも足を突っ込みました。
2023年にやりたいこと
さてここまでが、2022年を振り返ったお話。最後に、2023年にやりたいことというか、今抱えている案件を交えて話をします。
そもそも僕は年毎にテーマを決めているわけでもなく、何かこだわる先を見つけた先にあるのが、結果としてテーマだったという生き方をしています。
自分の直感に従って行動したり、面白そうなことに首を突っ込んだ結果とも言えます。直近で言うと、 2021年が自作キーボードと3Dプリンタ 2022年がマイクラとHHKB という内容でした。
2023年1月現在、僕が抱えているのは
DX本の出版
情報Ⅰの問題集
ナレッジスタックへの寄稿
プラモ作り
マイクラ
今思いつくだけで、この5つほどです。 DX本については、原稿の9割を編集者さんに送りました。あとはまた書ける時に書いて、目標は3月発売、遅くとも5月くらいには出せたらと思っています。
それと多分こっちの方が締め切りが早い。情報Ⅰの問題集を共著で出すことになりました。人によって担当する分野が分かれていて、僕は自分の得意分野を担当するだけで済みました。
これの締め切りが1月なので、割と早く作問しなければなりません。
でもね、この問題集のための作問には、そこまで苦労しないんじゃないかと思っています。実際に早く終わらせてから言えっていう話ですけどね。
実はObsidianに、情報Ⅰで教えるための知識を蓄積してきたんですよ。本当は自分が教えたり、期末考査に出題する問題を考えるために作っていた、知識のまとめなんですが、その内容を活かして、問題集が作れそうなんです。
五藤隆介さんからナレッジスタックへの寄稿しないかというお誘いで声をかけてもらって、セミナーに参加するようになってから、デイリーノートだけでなく知識もまとめるようになりました。その時にお試しとして、まとめる題材に選んだのが、普段の授業で教えることになっている科目:情報Ⅰでした。
自分の中では説明できるようになっている。けどまとめておく。この分野は今までやったことないから、話せるようになるために書いてまとめておく。そんな活動をしてきました。
それがまさか、情報Ⅰの問題集を作る案件で早速役に立つことになろうとは。なんてタイミングが良いことなんでしょう。Obsidianを使った生活が、いろんなことに身を結びつつあることに、心がぴょんぴょんしてます。
で、ぴょんぴょんするきっかけとして頂いた話が、先ほども書いたナレッジスタックへの寄稿です。隆介さんの奥さん、五藤晴菜さんにはロゴまで用意してもらって、本当に感謝してます。
ただこの原稿のやり取りが、実は個人的にはあまり順調とは言えません。月末が締め切りに設定されていますが、僕が提出するのはいつもギリギリです。自分でも良くないなぁと思っているものの、締め切りが迫ってこないと仕事が進められないという負の側面が炙り出されてしまいました。
これをね、どうにかしたいなと思いつつも、他のタスクにも追われながら生活しています。
締め切り間際にならないと仕事が進められないという性格を、どう克服するのか。僕にとって、ナレッジスタックに寄稿するお話のメインのテーマはこれだと思っています。
そしてプラモデルづくりとマイクラ。これも多分、僕の性格というか話の根っこは同じです。やっと買えたというのに、RGガオガイガーがまだ組み上がっていません。塗装をやろうと思って材料などを揃えつつありますが、なかなか作るための時間を確保できずに困っています。
一気に作ろうとすると丸3日くらい必要な感じがして、なかなか着手できません。
働いていて、小さな子どももいて、他にやることも抱えている。この状態で、どうやってプラモデルを作っていくのか。
そしてマイクラ。エンドシティに行ってみたものの、エンドシップを探すとなると長時間の作業が必要です。そんな時間、捻出できるのか?
まとまった時間が捻出できないのなら、タスクを細かく分解しなければなりません。大きいままだと、着手できずにどんどん時間がけが過ぎていきます。
プラモデルだって文章だって、一度にやらずに毎日少しずつ進めるのが良さそうな気がします。しかし、自分の性格的に、それがなかなかできません。
ここまで書いていくうちに、ちょっとだけわかってきました。2023年は、これらの案件に取り組みつつ、”毎日コツコツ”をどうやったら実現するのかについて、考えていこうと思います。
わかっていても、それができない。自分の意思に関係なく、できるようになりたい。
逆にこれができるようになれば、2024年にはもっと素敵な自分に慣れていると思うんです。
自分自身のギリギリにしかやれない性格をどうやって克服したらいいのか。そんな試行錯誤についてのこだわりも、書けたらいいなと思っています。
長くなりましたが、2023年の大まかな目標も決まったところで、今回はこの辺りで失礼しようと思います。
今年もよろしくお願いします。
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