生きることにこだわりを。魚住惇です。 4月30日21時に、新型iPad Proの予約注文が始まりました。12.9インチモデルは瞬殺だったらしいのですが、11インチは全然余裕で注文できました。
僕は9.7インチiPad Proから第2世代iPad Pro 12.9インチに移行したんですが、ホームボタンがあった頃の12.9が大きすぎて、しかも第1世代Apple PencilのLightning端子充電システムが不恰好すぎて、ちょっと活用することが億劫になっていた時期がありました。
その後に購入したiPad Pro 2018年モデルの12.9インチはホームボタンがなくなったことで一回り小さくなったものの、寝室のベッドに取り付けたアームに吊るすと重たくて鼻にクリーンヒットする事故が多発しました。
それに加えて、授業中にずっと12.9インチを手に持って話をしていると、その重さに耐えられず手首が痛くなりました。
もっと手軽にiPadを使いたい。そう思って2020年モデルのiPad Proは11インチにしました。これがまた快適で、50分の授業で持ち続けて十分耐えられる重さでした。
この、「使い続けられる形状、使いたくなるデザイン」というのは人の行動を考える上で結構重要です。魅力的な商品というのは、使いたいと思わせてくれたり、思考ゼロな状態で何も考えずに操作できるような工夫がされているものです。
さらに僕は今年の3月に11インチ用のMagic Keyboardを購入していたので、その時点で2021年モデルも11インチを購入することが決まっていたのです。
ミニLEDディスプレイも気になってはいるんですが、どうせアンチグレアフィルムを貼ってしまうので、まぁその恩恵を受けるのは来年かなと思います。
あとは本体が届くより前に、貼るべきフィルムを選定しておかなきゃなという段階です。これを書いているのが5月4日。最短で届くと5月21日なので、2週間以上待つことになります。
いつもなら予約した日から届くまで、ずっとiPad Proの話を延々と妻のゆかさんに話し続けるところなんですが、ここ最近は別のことに拘るようになってしまいました。
自作キーボードです。 今回は、前回に引き続き自作キーボードへのこだわりにお付き合いください。
Choco60を使わなかった理由を考える
僕がHHKBユーザーミートアップvol.3の翌日に購入した自作キーボード、Choco60。 長らく引き出しの中で眠っていました。
はて、この通り分割ができるHHKBの見た目をしているのに。なぜ使わなくなってしまったんだろう。
この答えは、割とすぐ出ました。
キーキャップの角度です。自作キーボードの多くは基盤をアクリル板で挟むサンドウィッチ構造をしています。キーボードの土台が平らなのです。
僕はHHKBの角度調整の爪の大きいのを立てて使っています。キーの段が上がるごとにキーの高さが増して、指が届きやすくなるわけです。
そして、僕が2019年にChoco60を購入した際に一緒に買った、無刻印のキーキャップ。 このキーキャップの形状も合っていないのではないかと考えました。
MIX profile "Big Bang" Ortholinear Keycap Set available on KBDfans NOW - deskthorityより拝借しました。
こちらの画像から、キーキャップにはプロファイルと呼ばれる規格が存在し、段によってR1〜4と名付けて区別をしていることがわかりました。僕が購入したキーキャップが「CHERRY」プロファイルだということもわかりました。
おそらく僕が購入したCHERRYプロファイルは、CherryMX軸が使われているキーボードで使われているもので、HHKBと同様キーボードの裏面に爪が存在しているのでしょう。この形状のキーキャップを、自作キーボードのような平らな状態で使うことで、違和感が増していたのです。
当時は刻印が入っていないことに拘ってしまったため、角度をつけられないキーボードには合わないプロファイルを選んでしまった。この事実にようやく辿り着きました。
では、僕が使うキーボードは必ず傾斜が必要なのかというと、そうではありません。iPadのMagic Keyboardをはじめ、ノートパソコンのキーボードは角度がついておらず、平坦です。ホームポジションより上の段であればあるほど、遠く感じますが、それほど不満は持っていませんでした。
ということはだ。キーキャップが平らであれば、僕も自作キーボードを不可ではなく「可」くらいのレベルで使えるのではないか。という考えに至ったわけです。
コスパの良いキーキャップを求めて
僕が自作キーボードをうまく扱えない理由が、キーキャップの高さと角度であることがわかりました。この仮説が正しいか検証するためには、どの段でもそれほど形が変わらない、平坦なキーキャップを購入する必要があります。
それぞれのプロファイルの形状を比較している上の画像によれば、XDAやDSAと呼ばれるプロファイルが、平坦だなという印象を受けました。遊舎工房やTALPKEYBOARDというサイトを見てみると、その2種類が色や大きさに応じてバラ売りしている数が多く用意されていました。
つまり、XDAやDSAプロファイルのキーキャップが自作キーボードではよく使われているということです。僕はこういう情報を知らずに、CHERRYプロファイルのキーキャップを買ってしまったわけです。いや、ここでただ後悔していてはChoco60が無駄になります。どれか買わなければ。
キーキャップについて調べていくと、正方形でできたキーキャップを1Uと呼び、長方形のキーキャップを1.25Uや1.5Uと表現していることがわかってきました。自分が使いたいキーボードでは、どの長さのキーキャップがいくつ必要なのかを予め把握する必要があります。
ちなみにTALPKEYBOARDだとDSAプロファイルのキーキャップが2個セットで110円で売られています。仮に1Uのキーキャップが60個必要となると、3300円かかります。色の組み合わせを幅広く選べますが、合計金額は結構跳ね上がります。
もうちょいお手軽なキーキャップはないのか。できれば1台のキーボード分がセットになっているもので、無刻印であるものが欲しい。
そんなことを考えて探していたら、ありましたありました。
KBDfans NP PBT ブランク キーキャップセット(124キー/ホワイト) | TAL...
TALPKEYBOARDがKBDfansより仕入れたNPプロファイルのキーキャップセットです。ほぼXDAプロファイルと同じ形状と書かれていたので、厳密には違うかもしれませんが、ともかくどの段のキーも高さがほぼ揃っていて、しかも刻印がブランクなキーキャップを124個セットで3500円で買えました。これは良い買い物でした。
届いたキーキャップ、こんなに入っていて3500円。うん、良き。
Choco60で使える部分をNPプロファイルのキーキャップに入れ替えてみました。ShiftキーやEnterキーは、微妙に噛み合わせが悪いのか押したらキーが戻ってこなかったので、CHERRYプロファイルのままにしました。
実際このプロファイルのキーキャップでChoco60を使ってみると、HHKBと比べて傾斜がなく平坦であるものの、そこまで違和感なく文字を入力できました。CHERRYプロファイルのキーキャップだった頃を比べて、格段に使いやすくなりました。
この買い物は、大正解だったと言えます。買ってよかった。
自作キーボードに四苦八苦した話は、まだまだ始まったばかりですが、これだけ語っても終わりそうにないので、今回のnewsletterはここまでとします。
次回は、レイヤーの話をしようと思いますのでお楽しみに。
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