生きることにこだわりを。魚住惇です。 今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
12.9インチのiPad Proが、本当のProだった
10月19日、21時からAppleのオンラインストアが「しばらくお待ちください」状態になり、日付が変わる頃にやっとこさ新型iPadが発表されました。
Appleが新製品を発表するとき、本当にメディア関係者に広く周知したいのならば、イベントに招待します。今回はそのイベントの告知がありませんでした。
逆に言えば、そこまで進化しないのでは?
そんな見方がされてきました。この見解は、概ね当たっていたように思います。
すでに発表されたとおり、M2 iPad ProはM1 iPad Proと比べて、スペック上はM2が搭載されただけのようでした。
M1 iPad Proをすでに購入している人にとっては、あまり買い換えるメリットがないのではないか。そんな意見が多数はだと思います。
それでも何かと理由をつけて購入する者、それがプロというものです。(小泉構文)
正直な話、僕は11インチから12.9インチに買い替えたいという理由だけで、M2 iPad Pro の購入を決めました。iPadはすでに持っているのに、しかも壊れているわけでもないのに、買ったわけです。
今回は、そんな散財の元を取るためにも、少しでもこうして文章を書いているわけなので、M2 iPad Pro 12.9インチを購入するまでのエピソードと、12.9インチにして本当によかった!という話を沢山書こうと思います。
10月19日にやったこと
Twitterでは「全裸待機」と書きましたが、本当に全裸で待機していたわけではありません。全裸待機とは、これからの展開を期待して待つことを表すネットスラングです。
冒頭にも書きましたが、21時にAppleのサイトの表示が変わり、M2 iPad Proや無印iPadの第10世代が公開されたのは、日付が変わってからでした。
以前、Appleは似たような演出で21時ごろに突如サイト上で新製品を発表したことがあったので、まぁ遅くとも22時くらいには発表するでしょう?と思いながら撮り貯めたアニメを消化してました。
それでも一向に更新されないままの「少しだけお待ちください」に、「ええ加減にせえよ、もう"少しだけ"とかの次元じゃねーんだよ」と思っていました。きっと同じような感情を抱いた方は他にもいらしたと思います。
実はあのとき、寝落ちしてました。ハッと気づいたのは日付が変わって少し経ってからのことでした。まだはっきりしない意識の中、「うおおおおうああああああ更新されてるされてる!」と焦りながら、セルラーの12.9の512GB!と念仏のように唱えながら注文を行なっていたのです。
ね?ツイートだけ見るとクールでしょ?平常心を装っていただけで、M2について詳しく調べることもなければ、M1にした方が良いんじゃないかみたいな考察なんてする余裕が一切ありませんでした。
ちなみに上記ツイートへの返信として、1TBの容量にした方がメモリの容量が8GBから16GBになるというご指摘がありました。僕もちょっと揺れていたんですが、メモリの分もあってか、512GBと1TBの価格差が5万円を超えていました。いくらメモリが16GBになったとしても、流石に厳しいです。どこにでもいるしがない公務員、なんでも経費扱いにできる事業主とはわけが違うんです。
そんなこんなで購入した12.9インチというわけです。容量にいささかの不安が残るものの、それまで使っていた11インチの512GBで、まだ半分ほど余裕があったので、過度な使い方さえしなければ、まぁなんとかなると思いました。
その後に買ったフィルム類は、先日ブログで紹介した通りです。
新しいiPadを買ったら必ずやってること – さおとめらいふ
フィルムやケース類が、M1モデルのものをそのまま使えるというのは、ある意味助かりました。M2 iPadに合わせて購入したフィルムやケースは全てM1用のものです。互換性があるおかげで、かなり助かりました。変化がないっていうことは、少し残念ですけどね。
本体が届いてからすぐにフィルムを貼って、データの転送を開始してから夕飯を食べました。結局転送が終わって使えるようになったのは、22時を過ぎていました。これが10月26日の話。
本格的に使い出したのが翌日からだと考えると、この文章を書いている10月30日は4日目ということになります。それでも27日と28日には授業中にフル活用しましたし、土日も、下手したらmacよりも使い続けました。
使い倒してみると、自分にとってのiPad Proが11インチの頃と比べて違った位置付けだなと思うようになりました。
iPad Pro 11インチと12.9インチの方向性の違い
僕は2020年と2021年モデルのiPad Proは11インチを選びました。2016年に発売されたiPad Proで9.7インチを選びサイズ不足が際立った反動で2017年に12.9インチを選んだものの、やっぱり大きいなぁと思いながら使っていました。
2018年に発売された現行Proのデザインにモデルチェンジした直後のモデルでは12.9インチを選んだものの、妻のゆかさんに買い替えたことを悟られないためにと12.9を選んでいました。
この時のiPad Pro 2018を買ったことを黙っていた件については、当時の僕がPodcastでかなり痛い目に遭っていたので、最近は必ず購入する際に報告するようにしています。
[#25 これまで内緒にしてた、iPad Pro 12.9 を2018年モデルに買い換えたことを嫁に告白した!作成者:さおとめおとらいふ](https://anchor.fm/saotomeotolife/episodes/25-iPad-Pro-12-9-2018-e3dtdi/a-a113bqr)
でも今振り返ってみると、2018年モデルで12.9インチを選んだことが、良い結果につながりました。そう、『教師のiPad仕事術』の出版です。この本の原稿のほとんどはiPadで書きました。
キーボードはというと、HHKBをつなげていたときもありましたが、Logicool製のキーボードケースをつけていました。
LogicoolのiPad用キーボードケース「SLIM FOLIO PRO」 をHHKB大好き人間がレビューします – さおとめらいふ
当時の記事にも書きましたが、MacOTAKARA (元の名称はMacお宝鑑定団)のdanboさんより譲り受けたもので、このキーボードをきっかけに「12.9インチの大きさを活かしたキーボードは、iPadで文章を書くデバイスとして威力を発揮するようになるアイテムだ」と思うようになりました。
出版後は12.9インチから11インチにサイズダウンすることで、より手軽に使えるiPadという印象が強まりました。カバンからサッと出して、パッと使う。11インチなら片手で持ちながらApple Pencilで書ける。これが授業中にどんどんiPadを使おうという原動力にもなりました。
以上の経験から、
気軽に使うなら11インチ
どっしり構えて文章を書くなら12.9インチ という印象が強まりました。
ちなみにiPad miniは第2世代と第3世代を塾講師時代に購入しましたが、数学の問題をあの画面の範囲で解き切る事ができなかったために、iPad Air 2に買い替えています。その頃はApple Pencilがまたなかった頃なので、今のiPad miniを使うとまた違った印象を持つかもしれませんが、「これ1台でなんでもこなしてやる」という考えでminiを使うのは個人的には違うかなと思っています。
ただどうしても、12.9インチにキーボードケースを装着したときの、総重量が1.3kg&入力不要な時も取り外せないっていう環境にトラウマがあって、iPadを使う時にハードルの高さを感じていました。
Logicoolのパンタグラフキーボードの打ち心地は折り紙付きですが、僕はどうしてもキーボードを使うときはノートパソコンみたいに使いたいし、不要な時には風呂蓋(Smart Case)だってちぎって投げたいんです。
Magic Keyboardという衝撃
そんな僕が抱いていた希望を全て叶えてくれたのが、Magic Keyboardでした。
あれが出始めの頃なんて、「いやいや高過ぎでしょ。それならHHKB買うわ」とか言ってた自分がいました。けど五藤晴菜さんからの勧めで購入してみて、「高いしiPad専用で全然汎用性とかないけど、これは最高だ」という答えに辿り着きました。
Magic Keyboardを装着している時はノートパソコンのように使い、取り出した時にはタブレットとして使う。このどちらにも使えるっていうのが、iPad Proの活用方法の方向性を示してくれた気がします。
Logicoolのキーボードケースを使っていた頃に思っていた「パッと開いてサッと入力できる」が実現することに加えて、取り外しができる。当時記事に書いていた不満点を、Magic Keyboardが解消してくれました。
そして11インチのiPad ProにMagic Keyboardを装着していて思っていた、右小指が担当するキーの小ささが、12.9インチだと解消される。もうここまでされちゃうと、「次に買うなら絶対に12.9インチだ」としか思えてこなくなったのです。
ステージマネージャは12.9インチで本領を発揮する
iPadOS16にて新たに追加された新機能「ステージマネージャ」を、夏頃から僕はβ版を通して体験していました。試していた頃は規約に違反すると思ってなかなか使い勝手についてツイートなどを控えていましたが、実際に試してみて、気づいた人も多いと思います。
ステージマネージャを活用しようとすると、11インチだと画面が狭いんです。
設定画面に新たに追加された新項目、「拡大表示」を11インチで行うことで、11インチでありながら12.9インチを使っているかのような操作性を実現できるようにもなりました。
それでも11インチだと、拡大表示をしたとしても、ステージマネージャを使うと途端に狭く感じました。できんこたぁないけど、この画面のサイズじゃ、そこまで使わないな。使えば使うほどそう思えてきました。
ステージマネージャを11インチで使うのならば、外部ディスプレイに接続した時だなこりゃ。これが現時点で僕なりに出した答えです。
iPadの最先端は12.9インチに集約されている
Magic Keyboard、そしてステージマネージャ。この2つをフルに使いこなすためには、iPad Pro 12.9インチが必要というのが、僕の最適解ではないか。
おまけにミニLED液晶。最高の使い心地を最高のiPadでっていうAppleの思惑が見えてきます。今思えば、2017年に使っていた12.9インチのiPad Proは、ただ単に大きいだけでした。
2018年モデルからデザインが一新されて、現在の板状の形に変わった。僕はこれは、初代iPadの再来だと思っています。iPad2以降から側面がカーブがかったものに変わり、iPad Airから本体が当時のminiと同じくらい薄くなりました。
そこから板状に変化したことで、どうしても初代iPadのあのデザインを思い出せずにはいられなかったのです。つまり、故スティーブ・ジョブズが生きてきた頃に思い描いていたiPadのデザインです。当時とは使い方がかなり違いますけどね。_
iPadOS16のステージマネージャは、僕は今のところONのまま使っています。特例としてゲームなどを起動したときは、左側に出てくる「最近使ったApp」というのが邪魔になってしまうので、MinecraftやAPEXを楽しむ際はOFFにしています。
授業中なんかは、ロイロノートとGoodNotes5をちょっと重ねながら表示することで、SplitViewよりも広い範囲で活用できて、本当に便利です。
ObsidianはステージマネージャをONにしつつ全画面。これがまた地味に便利。あと、画面を縦に分割するのも意外とおすすめだったりします。
こりゃもうラップトップ以上だ
iPad Pro 12.9インチは、価格で考えると余裕でM2 MacBook Airが買える金額です。まぁそれを言い出したらiPhone14Proはっていう話にもなっちゃいますけど。
ノートパソコンほどの価格もするタブレット端末。iPad ProとMagic Keyboardの組み合わせは、自分にとって本当に快適なデバイスだなって思います。Obsidianを使うときはMagic Keyboardを装着してガシガシ入力、授業中はキーボードから外してApple Pencil片手にロイロノートで授業。学校をPRする動画をLumaFusionで編集し、学校案内の表紙に使う写真をPixelmator Photoで加工する。通勤中もナビに取り付けて快適エンタメ生活。帰宅してからは子どもと一緒にマイクラをやったり、たまにAPEX。
四六時中iPadを触りまくっています。触ってない時は食事・風呂・トイレくらいです。使いまくっているせいか、ここ数日は充電が追いつかずに困っています。1限〜3限まで詰まっていると、途端に50%台まで減ります。12.9インチだからか、11インチと比べて充電にもかかります。
このnewsletterの配信日でちょうど、iPad Proが届いてから1週間が経ちました。11インチのまま買い替えていた頃は、大きさに変化がなく、使い勝手も変わらずにいました。11インチから12.9インチに買い換えると、かなりのインパクトがありました。生活様式もかなり変わりました。
なんでもお願いできる相棒ができた気分です。以前から11インチ用のMagic Keyboardに不満を抱いていた部分が解消されましたし、広い画面は快適そのもの。自分が求めていたものを叶えてくれたのは、12.9だった。このサイズに帰ってきて良かったと思っています。ただまぁ、でかいし重たいなってのは正直思いますけどね。
実はここ数日の間に勤務校のDXの状況が変わって、激務の毎日を過ごしています。ちょっとばかりツイートの頻度が下がってるかもしれませんが、生きてますよ。M2と一緒に、ずっと仕事してます。
今回のnewsletterは以上となります。 応援の意味を込めて、「いいね」を押していただけるとうれしいです。内容に関するご意見ご感想がありましたら、「#こだわりらいふ」をつけたツイートや、Substack内のコメントまでお願いします。
ステージマネージャーやApplePencilのホバー機能を見ると買い替えたくなりますね。
ホントにノートパソコンなみの価格なので悩みます…
iPad、ナビに取り付けるのってどうされてますか?
カーナビを塞ぐように設置されているのでしょうか?