クロスフレーム・ガール ガオガイガーの写真を何枚か撮ったよ
生きることにこだわりを。魚住惇です。
勤務校では出校日が終わり、夏休み最後の休み期間に入りました。2022年8月現在、職員室横のトイレが改修工事を行っていて、道路工事と同じような音が隣から響いてきます。集中しているときは気になりませんが、なかなかの音が鳴り続けているので耳がどうかなりそうです。 この音、日本ブレイク工業の社歌を思い出します。現場からは以上です。
今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
クロスフレーム・ガール ガオガイガーの写真を何枚か撮ったよ
先週のnewsletterの最後のあたりで、プラモづくりに勤しんでいる話を書きました。
そのとき、女の子の姿をしているプラモデルの写真を載せました。あれはまだ合体前の姿。そこから人型(?)にフュージョン(変形)し、 ファイナルフュージョン(合体)するまでの写真を、ブログでは恥ずかしいのでここにまとめたいと思います。
じゃん。これがクロスフレーム・ガオガイガーです。
これを作るのに、お盆休みの全てをつぎ込みました。これまでの人生の中で、数々のプラモデルを作ってきましたが、ゲート処理と部分塗装をここまで本格的にやったのは今回が初めてです。
ただ一つ残念なのが、ゲート処理でよくある白化現象には対処できるようになったものの、今度は逆で、色が濃くなる現象が起こってしまいました。これについてはもうどうしようもないそうで、対応するためには塗装するしかないそうです。
塗装をするとなると、その色が濃い部分だけを塗ればよいっていうわけじゃなくて、全ての部品を塗装することになります。車の塗装と同じように、傷ができた個所だけを塗装するわけにはいかないのです。
流石にそれをやるとなると、ベランダで塗装作業を行う必要があったり、乾燥するまで時間がかかったりと、また新たな沼の世界が待っています。流石にそこまでやるのは・・・と思ったので、今回はここまでです。それでも個人的には十分すぎるほど良いものを作ったと思っているので、この反省点は今回のキットではなく次に作るキットに生かそうと思います。
実はまだあるんですよね。作っていないプラモがたくさん。そして購入予定のものも。全てガオガイガー関連です。 夏休みだから作ることができたプラモデル。お盆休みが終わった今後、果たして作ることができるのか。ちょっと僕も今後が読めません。(原稿書け)
GIGAスクール構想はまるで洗脳戦国時代
今回のnewsletterの目玉となる見出しはこっちです。でも、Twitterなどでこの見出しをツイートすると、なんだか嫌な予感がするので、ガオガイガーの写真で誤魔化しました。
先日8月18日・19日に、ロイロノート社が自社のサービスであるロイロノート・スクールの新機能である「共有ノート」の研修会イベントを行いました。 ロイロノート・スクール サポート - 共有ノート大研修会 ロイロ授業フェス2022
僕は兼職兼業手続きが本件では勤務時間と重なっている通らず、参加者として参加しました。ただ、情報科の集まりの中では、ちょっとだけ模擬授業について話すことがありましたけどね。
情報科のページには、僕が登壇メンバーとしては掲載されていませんが、共有ノート体験ワークショップでは僕の授業案が公開されています。興味がおありでしたらご覧になってください。
ロイロノート・スクール サポート - 8/18【情報】共有ノート大研修会 アーカイブページ
この件で、僕が夏休み中に参加するイベントで大掛かりなものが最後でした。肩の荷が下りた気がします。特にこのイベントでは、40人ほどの参加者、しかも全員が全国各地から参加された情報の先生、その人たちの前で僕の授業を模擬授業として受けてもらいました。いつもの授業と違い、同業者の前で授業を行うわけです。もう緊張しないはずがありません。
でもまぁ、参加者の先生方にはおおむね満足していただけたようで、僕としてはやり切った感じがします。
参加者からの質問で、「魚住先生の声だけが音質が良いんですがどんなマイクをお使いですか?」と聞かれたので、「Blue Yeti Xっていう単一指向性のコンデンサマイクですよ」と答えておきました。伝わったかしら。ひろゆきと同じマイクですの方が伝わったかもしれません。授業の内容じゃなくて使ってる機材かよwというのも、情報の先生らしい質問の内容でした。気になるところは同じです。
この研修会の後はお疲れ様会が別のZoomで予定されていたらしいのですが、ゆかさんといっちゃんをこれ以上待たせるわけにはいかないので、夜の会はご無礼しました。
近ごろはいっちゃんも、「おとうさんはね、いまから、もしもしのおしごとだよ」と言うと、画面越しでも誰かと会うのが恥ずかしいからか、パソコンの前から逃げていくようになりました。その代わり、隣の部屋から大声で「こんにちはあああああ!!!」が聞こえてくるようにもなりました。
「もしもしのおしごとだよ」って言った時の、目から光がなくなっていく息子の顔は、いつ思い出しても面白い。
Google、Microsoft、Apple、その他大勢!へい!
三つ巴どころじゃなくなりました。 文科省が進めている次の教育に移行する計画、GIGAスクール構想は、順調に進みつつあります。
本来ならば令和6年までゆっくり進めるはずだったこの構想は、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、急遽前倒しで進められることになりました。
あれから2年、端末が多くの学校に行き届きつつあります。勤務校も、先日生徒の人数分のタブレット端末が届きました。開封作業は学年の先生方にお願いし、僕は設定作業を担当します。
勤務校ではMicrosoftのSurfaceGo3が届きましたが、自治体によってGoogleのChromebookが配備されたり、AppleのiPadが配備されたりと、割とバラバラです。
僕の知り合いが働いている学校では、iPadでGoogleClassroomを使っているところもあります。もうね、ぐちゃぐちゃ。みんな使えるものを使ったれい!って感じです。
これらの端末供給メーカーは、端末を売って、はいあとはまかせた!ではなく、端末を多くの場面で使ってもらおうと必死です。
特に、認定資格みたいなものを用意し、やる気のある先生に頑張って取得してもらい、その人たちに広めてもらおうという動きが盛んに行われています。
中でも結構ゲスい(商売がうまいという意味の誉め言葉)のがGoogleです。(魚住の個人的な感想)
GoogleはGEG(Google Educator Group)という組織を地域ごとに作成することを許可していて、その組織を運営してくれさえすれば、Googleが定める認定教育者試験の試験料を無償化できるバウチャーを配布してくれたりします。
しかも、Google認定トレーナーとして認定されたら、定期的にセミナーを行い、その報告をしなければならない生活が始まります。僕は昨年度、Google認定トレーナー育成セミナーを愛知県の予算で受けさせていただき、認定教育者レベル1と2、認定トレーナーのスキル到達度テストまで合格しました。 受講したセミナーの講師の人たちも、僕を含めた受講生たちに事後アンケートなどを募りフィードバックを集約していた様子でしたが、その光景を見て「あ!」と思ったのです。
Google認定トレーナーやGoogle認定イノベーターになったら、年に数回セミナーを実施し、そのセミナーで使った教材や最後に受け取ったフィードバックをGoogleに提出しなければなりません。その条件をセミナーで聞いた時、「え、それって今あんたらがやっているのとまったく同じことじゃん」って思ったのです。
つまり、つまりですよ。GoogleClassroomを使うようになりました。もっと活用したいです。ほう、GEG、地域のGoogleコミュニティですか。入ります!セミナー参加します!認定トレーナーを目指します!セミナーを実施する側になりまーす!イノベーターになりましたー! という人が出てきたとして、その人のセミナーを受けた人の中から、同じ道を目指そうとする人が出てくる。しかも認定トレーナーになったら定期的にセミナーを実施しなければならなくなるので、目指す人が増えれば増えるほど、新規でセミナーを受ける人も必要となってきて、
あれあれこれって、どこかのビジネスで見た構図と、似てしまっていませんか?
これが今、GIGAスクール構想で、全国の学校の先生を巻き込んで起こっている実態の一つの側面です。
しかもビジネスの相手が、学校の先生だっていう、まじめに勉強することが得意で大好きな人たちだから、余計にたちが悪い。
「それってあのビジネスとなんら変わらんwww」と、本質が分かっている人が「搾取されるのは嫌じゃ!どうせならする側にならんと損!」と思って、内容を理解して参加する分には全然問題ないと思うんです。
でもそれを、勉強とか成長とかイノベーションとか、表面的なものだけを餌としてちらつかせて、気が付いたら「さぁあなたも勉強しましょう成長しましょう」って言い出す信者に仕上げている。これがちと問題かなって思うわけですよ。
これまで、ここまで企業が学校に入り込むことは、ほとんどありませんでした。ベネッセと進研模試でお付き合いがあるくらいです。あとは教科書出版社などの教材メーカーかな。つまり、教育業界とずっとお付き合いをしてきた企業さんたちです。
それがGIGAスクール構想を通して、アメリカのメガテック企業が日本の学校に正面から殴り込んできました。これはもう一大事ですよ。端末だけで奴らが満足するはずがない。それが本当に分かりにくい形で、今もなおじわじわと感染が拡大しているのです。
ちなみに、見出しにあった「その他大勢!」というのは、MetaMojiやロイロノートなど、それらのサービスの足りない部分を補う部分にお金を落としてもらおうとしている企業たちです。
先日のロイロノートの研修会で、新人スタッフさんの自己紹介があって、元教員だと話していました。ロイロ社が引き抜いたということです。
ロイロの採用情報の中で、職種によって給与のおおよその額が公開されていますが、その中で例えば、カスタマーサービスの部分を見ると、
20万~80万円とか書いてあります。毎月80万てなに。
これはもう、かなり儲かってる証拠ですわ。見せているだけかもしれませんけど。
それほどまでに今、GIGAスクール構想に乗っかろうとしている企業には、お金が流れています。自治体単位で契約をもぎ取ればもうウハウハですわ。
とってもお金のにおいがして、小中高校大学しか知らずに学校の先生として働く、何も知らない先生が多い今の日本の学校現場。そこに真正面から札束で仰ぎながらやってきたメガテック企業。そこに「どうだ(教育の未来が)明るくなっただろう」と燃やすお金をちらつかせてくるGIGAスクール系ITベンチャー。GIGAスクール構想に経産省が関わると、こうなるのかっていうのを見せつけてくれています。
始まった地域コミュニティ。Twitterのいたるところで見られる怪しいアカウントやオンラインセミナー、そしてオンラインサロン。
今まで、ブログを通して怪しい世界を見てきておいて、良かったなって思っています。 ちなみにネットワークビジネスも過去に説明会に連れてかれたことがあって、人ってこうやって洗脳するのかぁと勉強になりました。
友人にモナヴィーの説明会に連れて行かれたから断って激怒した時の話 – さおとめらいふ
そういうお金の流れの側面から、今の学校の様子を見てみると、とっても面白いですよ。僕もLEG稲沢というロイロノートの地域のコミュニティの代表をやっているのであまり人の事を言える立場にないかもしれませんが、僕としては授業のノウハウなどを共有したいのと、そのコミュニティ群の中でも魚住惇の名を轟き叫びたいっていう思いがあるので、なんとか利害を一致させているところです。何も知らずに入ってしまったら完全にカモですよ。
愛知県の県立高校では、やっとこさタブレット端末の搬入が終わったところです。他の自治体もまだまだ1人一台分配備が進んでいないところがまだまだあります。つまりそれだけビジネスチャンスが残っているっていうことです。 ということは、今後もまだまだ新参者が地域のコミュニティやオンラインサロンに入ってくる可能性があり、その予備軍に対して大きな口を開けて待っているビジネスマンがいるっていうことです。
こうした様子を、一歩引いた位置から見ているのが、僕は結構好きなんですよ。「ほうほう、あそこは今度はそっちにいったか。なるほどな。」みたいに考えながら眺めているのが、いっちょ前に分かってる風に語れるポジションとしては美味しいんです。もうしばらくこの位置から、眺めていたいところです。
2冊目、このまま書いていて大丈夫だろうか
2冊目の原稿を、毎日ちょくちょく書いています。編集者さんとはDropboxでフォルダごと共有していて、内容が書けたらそのフォルダに入れることになっています。ファイル形式は.mdファイルと、画像があれば画像。画像を差し込むのなら本文中に分かるようにファイル名が書いてあれば良いという話でOKをもらいました。Obsidianで書いたそのままのファイルをDropboxのフォルダに入れるだけで、提出したことにもなるって、本当に便利です。
『教師のiPad仕事術』のときはUlyssesで書き出したテキストバンドルを、いちいちメールで送っていたので、この手間を省けると思うと、それだけで原稿を気軽に書こうと思えてきます。
ただね、問題は内容なんですよ。DXの本を書いているんですけど、お話の内容がかなり泥臭く仕上がっています。よくある教育書の「これからの学校はこうあるべき」とかいう話を書いているわけじゃないんです。そういう本を読んで、勝手に実践しようとして、大声で罵倒されて村八分にされて、それでもDXを進めようとして。魚住惇が実際に受けた仕打ちを赤裸々に語る。そんなお話をまとめた1冊になりそうなんです。
文章を書いていて、当時受けた仕打ちを思い出して泣いたこともありました。
それと同時に、「この文章、世に出しても良いんだろうか」とも思ってしまったのです。
内容については、編集者の方が最終的には判断すると言ってくれました。打ち合わせの時に聞いた話ですが、例えばいじめや不登校を扱う本にも似たようなことがあって、具体的なことを書けば書くほど、本人を特定する内容になってしまうのではないかという懸念があるそうです。
でも具体的な事例なしに理想だけを語ると、現実の学校現場と乖離してしまって、役に立つ本ではなくなってしまいます。このバランスについては、編集者さんがしっかり仕事をしてくださるそうなので、僕はとにかくDXを進めるにあたって起こった出来事をまとめることに集中することにしたわけです。幸い、この話の時に誰に何と言われたとかいう記録は全てObsidianで管理しているファイル群に記録されているので、それらを見ながら、昔話を語るような感じで文章を書いています。
そして、新たな心配が一つできました。
「この文章を世に出した後、今の学校に居続けられるのだろうか。」
書いていると、本当に心配になることがあります。見たらきっと、同じ職場の先生なら、「あ、これ、あの先生のことが書いてあるな」ってわかっちゃうと思うんですよ。だから、次の本を出版した後は、今の職場に居づらくなるんじゃないかと心配なんです。
そう思ってしまって筆が止まるのが一番良くないと思うので、今はとにかく書いてしまって、内容を精選するのはその後って割り切ってはいるんですけどね。集中力が切れて、「今日はここまでかな」というタイミングで、毎回思うんです。いいのかなぁこの文章でって。
ひたすら書いている段階ではそういった心配をしたとしてもどうしようもないので、「それでいいのだ」と思うしかないのもわかってはいますが、書いている内容が内容なだけに、今回は心配事が多いのです。
ひょっとしたら数年後は、別の職場で働いているかもしれない。
そんな未来が、少しだけリアルに感じられる。最近執筆していて、なんとなく感じていることを文章化してみました。
今回のnewsletterは以上となります。 「いいね」を押していただけるとうれしいです。内容に関するご意見ご感想がある方や、魚住に何かあったときに骨を拾ってくださる方がいらっしゃいましたら、「#こだわりらいふ」をつけたツイートや、Substack内のコメントまでお願いします。