自分だけが早く帰るための仕事術は、仕事術と呼ばないことにした
生きることにこだわりを。魚住惇です。 今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
Povo 2.0のeSIMをiPad Proで契約した
僕はモバイル通信を、何を通してやったら良いのか、高校生のころ(2002年くらい)から考えてきました。 2005年にはW-ZERO3をUSBでノートパソコンと接続してPHSモデムとして使っていましたし、auでWiMAX内蔵スマホが出たらモバイルルーターとして駆使していました。MacBookAirを購入した2012年には楽天で売られていた月額2000円のWiMAXモバイルルーターを使い込んだりもしていました。
格安SIMを使うようになったのは2015年ごろからです。ところがお昼の時間帯の速度があまりにも遅くて、文字情報のやりとりはかろうじて出来ても、写真のやりとりでヒィヒィ言っていました。
iPadもセルラーモデルを買うようになったのも2015年ごろです。車載もしたかったので、WIFIモデルを買わないと決めたのもこの頃からでした。
2021年現在は、再販型SIMを好んで使っています。Softbankの本回線を使えるのと、毎月50GB通信できるのに3000円かからないという太っ腹回線です。 以前はiVideoというメーカーが仕入れたSIMを愛用していましたが、値上げがあったためFUJIWIFIに乗り換えました。 毎月2670円で50GBをiPadで使えるのは、かなり快適です。
ところが、10月10日デジタルの日を境に、このFUJIWIFIが低速制限がかかってしまい、途方に暮れていました。
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ここ最近は毎月50GBも使っていないどころか、10月に入ってまだ10日ほどしか経っていないのに、どこでそんなに通信したんだ・・・。
妻のゆかさんは、追加でお金を払うことに対して大変厳しいので、「過剰な通信の原因を特定できなければ、追加で料金を払って通信することは決して許さぬ」とお話になられました。
そこで、FUJIWIFIに電話し、実際に10月に入ってから、毎日どれだけ通信していたのかを調べてもらいました。 FUJIWIFIはSoftbankの法人契約を個人に売っている販売業者ですが、実際にSIMを契約した人が1日にどれくらいの通信を行ったのかを調べることができるそうです。
調べてもらった結果、僕の10月の通信量はこんな感じでした。
■通信データ
10月1日 1.14
10月2日 0.00
10月3日 0.00
10月4日 0.08
10月5日 30.85
10月6日 0.54
10月7日 8.62
10月8日 4.76
10月9日 0.00
10月10日 4.68
合計 50.65GB
まって、10月5日だけおかしい。この30.85GBってなんじゃい。 と考えているうちに思い出しました。ScanSnap iX1300のライブ配信でした。僕はiPadで画質を最高画質にしたまま4G回線でライブ配信を見ていたのを、この容量を見て思い出しました。
それ以外の日はそこまで使っていません。確かに8GBも通信している日があっても、土日は家から一歩も出ないので0Bですし、きっとこの30GBがなければ今月も50GBに収まっていたはずです。
僕は、新型ScanSnapの発表会を、一番良い画質で見たい。しかも外で。ここの容量を甘く見ていたのか・・・。
とはいえ、10月はまだまだ続きます。ずっと低速回線で普段を過ごすのは無理です。 なので、eSIMで10月末までの間、どこかで契約できないかと思って探していました。
そこで見つけたのがPovo2.0です。 基本料金が0円で、通信容量などはトッピングした分だけ使える。結構カジュアルな感じの料金体系です。 調べてみると20GBで30日という、僕の10月の残りを過ごすにはまぁ許せる容量のトッピングがあったので契約に踏み切りました。
基本0円というのは大変魅力的です。何もしなければ0円なので、IoTデバイスに使ったりしても良さそうですよね。 10月だけ使いたくて、11月からは0円で寝かせられるので、臨時で契約するためのSIMとして持っていても全然損しません。
Povo2.0の契約は至って簡単で、「申込」→「アプリやブラウザで登録作業」→「開通&iPad本体にeSIMを登録」→「APNの設定」 という流れで出来ました。eSIMなのでSIMカードの配送とかもなく、実際に通信できるようになるまで、WIFIに接続されたiPad1台で全て手続きできました。 これまではキャリアのショップに行かないと契約できなかったり、格安SIMだとSIMカードを送ってくるまで使えないってことがありましたが、eSIMだと素晴らしいですね。その場で契約が完結して電話番号が増える。
手順の一番最後で開通の際に通信テストをやらなければならないんですが、電話アプリで行う必要があるのでその作業だけ断念しました。 iPadには電話アプリが入っていないので、出来なかったわけです。 それでもAPN情報が入ったプロファイルをインストールするだけで圏外が4Gに代わり、普通に通信を始めたので、「あ、これでよかったのか」という感覚になりました。 そして1日使った今でも、普通に使えています。 来月にFUJI WIFIの容量が復活するその日まで、Povo2.0で生活してみようと思います。
本当の仕事術
『教師のiPad仕事術』から1年以上経ちました。あれから文章を書く仕事が増えて、「これは、結構肩書きが増えてきたんじゃないかな」と思っていました。 Google認定教育者レベル2も合格しましたし、ロイロ認定ティーチャーとして活動もしています。
ただ気になるのは、今働いている職場です。ロイロノートが導入されてから1年、ユーザーを着実に増やしつつありますが、どうも使ってくださる教員の数が増えません。 「これまでの伝統を大切にしよう」「急に新しいことを始めては、誰もついて来なくなるぞ」「チャレンジしようと言うことは簡単なことだが」 などなど、ここには書けないほどの言葉を浴びせられ続けました。 新しい意見に対して、否定的な意見を考えることは、驚くほど簡単です。無限に出てきます。そして一度そういう否定モードに入った人は、出てくる言葉全てに対して丁寧に対応したとしても、新しい考え方を取り入れたり、納得したりは決してしません。そういった方の目的は不安を解消することではなく、出た杭を打つことです。
そんな自分に常に言い聞かせてきたのは、「自分はみにくいアヒルの子なんだ」という言葉でした。 アヒルたちの中で育てられ、醜いやつだと罵倒され、その生活が嫌で抜け出そうと思った。いつか、自分のことを認めてくれる人の元で暮らせたら、どんなに幸せだろうか。 あぁ、今の自分に重なる。新しい提案が、どうしてもそれを否定したいが為に出てきた思い付きの否定的意見に潰される姿と、いじめられ続けたアヒルの子が、全く同じに思えました。
でも、ある時ちょっと考えを改めました。はっと閃いたというか。思ったのです。 今の自分の評価は、自分だけが楽をするためだけの仕事術を追求した結果なんじゃないかって。
僕はこれまで、授業の質を高めたり、自分が請け負う業務が短時間で終わるような仕組みを考えてきました。目的は、生徒と接する時間を増やすためです。また、できれば早く帰りたいなとも考えています。 今時の生徒は、情に訴えるような指導よりも、合理的な判断に基づいた指導を好む傾向があります。どんなに素晴らしいとされてきた指導であっても、その指導を受ける生徒本人が納得していなければ蟠りが残ります。そんな生徒が納得できる合理的で無駄のない生き方を目指してきました。表面上で言うと、紙の削減や、効果が期待できない宿題の撤廃などです。
そこで考えました。僕がこれまで実践してきたのは、自分にしか使えない仕事術なんじゃないかと。自分が楽をするためだけに、自分のスキルを使ってきたんじゃないかと。周囲の先生を置き去りにしながら、個人プレイばかりをしていたんじゃないかとも思ったのです。 仕事としてスキルを磨くことはもちろん必要ですが、GIGAスクールを進める為にも、周囲の先生が新しいことを始めるためのハードルを低くすることに注力しなければならない。そこまでやってこそ、本当の仕事術なんじゃないかと考えました。
ここ最近、特にそのことを閃いてからは、周囲の先生方が快適に仕事ができるような対応を心がけたり、仕組みづくりに取り組んでみました。 すると昨年度とは違った環境が自分の周りに広がりつつあるなと実感できるようになりました。
ガンダムSEEDの主人公、キラ・ヤマトは、フリーダムガンダムで初めて発進する際に、「想いだけでも、力だけでも。」と口にしました。強い思いだけで行動するだけでは結果が出せませんし、もちろん実力を行使しただけでも良い結果が得られません。そして、失敗する時というのは、そのものが全くダメというわけではなく、順番や方法論だけが違っていたというのがほとんどです。
昨年度とは状況が違う。以前とはちょっと違うやり方で、仕事ができないか。
そう思いながら仕事をするように、心境が少し変わりました。 このマインドチェンジが、良い方向に向かうかどうかはわかりません。それでも、今はちょっとだけ手応えを感じつつあります。
他の先生方を手厚くサポートして、誰も取りこぼさないためのDXが、今の学校には必要です。今後はサポートに力を入れていこうと心に誓いました。 自分1人のためだけの仕事術の時代が、僕の中で終わりました。
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