魚住惇の2021年度の活動まとめ
生きることにこだわりを。魚住惇です。 今回もちょっとしたこだわりに、お付き合いください。
魚住惇の2021年度の活動まとめ
3月18日が勤務校での終業式でした。そのまま3連休に入ったので、今でも「1年間終わった〜〜〜」という達成感の余韻が心に残っています。
newsletterの3月分としては3月30日があるわけですが、3月30日は勤務校で新年度の職員会議が行われるため、総括を行うならこのタイミングだなって思った次第です。
それでは、魚住惇が2021年度(2021年4月〜2022年3月)までに行った、主な活動や成果物について振り返りたいと思います。
2021年7月『ICT×学級経営 GIGAスクールに対応した教室アップデート』の原稿執筆
明治図書出版が「ICT×〇〇」シリーズとして出した中の、「ICT×学級経営」にて、スケジュール管理について書いて欲しいという依頼があったので書きました。 明治図書出版さんからの、こうした依頼はちょくちょくありました。言葉にし辛い部分もありますが、「『教師のiPad仕事術』で語ったノウハウをもうちょっと詳しく書けるんじゃないかなこの人は」っていう印象を持ってくださったのか、本の内容的に書ける内容で、書けるっぽいものがあるんじゃないか?という期待からの執筆依頼というイメージがありました。
そこで僕がこの『ICT×学級経営 GIGAスクールに対応した教室アップデート』で書いた内容が、実はNotePlan3だったんですよ笑 多分、明治図書出版さんとしてはiPadのカレンダーアプリの話でも書くんだろうなってお思いだったんでしょうけど、かなり変な文章に見えたんだと思います。
だって、ICT×スケジュール管理についての原稿の見出しが、 「第二の脳で行う情報整理」
予定とは成果物を作成するための締め切りである
今こそ知的生産の技術を深めよう
毎日を記録する
生涯使えるファイル形式とは何か
NotePlan3で記録を整理し、メモを育てる
ですよ?スケジュール管理について話してくれって言ったのに、これって本当にスケジュール管理なの?って疑問に思うような見出しだと思うんですよ。ぱっと見だと、「お前全然スケジュールについて書いてねーじゃねーか」と言われんばかりの内容です。
これが発売されたのが2021年7月でしたが、原稿の締め切りは2月の下旬でした。2021年の2月は、僕がNotePlan3にどハマりしていた時期だったので、頭の中がさっきの見出しの通りだったんですよ。デイリーノートを軸としたメモ管理システム、その中でスケジュールも管理していました。この時点で僕の中では、メモや知識を管理する中にスケジュール管理も含まれていたので、スケジュール管理について話すならNotePlan3から話すしかないなと思ったわけです。
タスク管理を実践してみると、「予定というのは開始時間が決まっているタスクだな」と気づきます。ここから、タスクの項目の一部をカレンダーに書き込むことがあるんだなという理解が生まれます。そう考えると、タスクもスケジュールも、相手がいるとか締め切りがあるとか、要素がそれぞれあるとしても、自分の行動に関することという意味で共通していることがわかります。
こうして考えていると、スケジュール管理って、ただスケジュールを管理するだけでは管理し切れんだろうというのが僕の考えです。だから僕はNotePlan3のデイリーノートがバチッと自分の生活習慣にハマったんです。今となってはObsidianに移行してしまいましたが、iOSのカレンダーやリマインダーもデイリーノートに表示してくれるNotePlan3は、本当に使う人の行動管理がし易いように、色々とわかってんなって思える素晴らしいアプリだなって思います。
NotePlan3でスケジュールもタスクもメモも、全部1つのアプリで管理できるからこそ、「iPhoneやiPadが手帳になった」って初めて思えました。 iPhoneやiPadが出始めた頃から、こうしたデバイスで手帳と同じことをやろうっていう本やら仕事術記事やらが氾濫しているなぁと思いながら過ごしてきましたが、やっとシステム手帳と似たようなことがiPhoneでできるようになったなって実感できたのがNotePlan3に出会ってからでした。
手書きっていう意味においては、また別の話でPencil PlannerというiPadアプリがあって、どうやら手書きのメモにリンクの概念が組み込まれているらしいんですが、僕は手書きの手帳は教員用手帳であるスクールプランニングノートを使っているので、自分の守備範囲外という感じです。学校現場では、時として紙媒体でなければならないものが、まだまだ残っていますから。
学校の先生向けの、ちょっとした仕事術を書いてね的な原稿執筆依頼で、NotePlan3についての文章を書いてしまったという魚住惇の空気読めないサイコパス的な性格を発揮してしまった文章。それを「ICT×学級経営 GIGAスクールに対応した教室アップデート」に書いてしまったというお話でした。
2021年10月『スクールプランニングノート公式ガイドブック2』アンバサダー対談
個人的に、ここまで持ち上げられちゃって良かったのかな?とも思えるこの画像。こちらは学事出版のサイトに掲載されている、「スクールプランニングノート公式ガイドブック2」の見本ページです。
2018年に発売された公式ガイドブックに、僕の活用事例が掲載されました。思えば、魚住惇として世に出た最初の本だったと思います。僕が文章を書いたわけではありませんが、メール経由で何度も僕の話を聞いてくれた編集者さんが、2ページにわたって文章にしてくださいました。
このガイドブック1の編集者さんであり、スクールプランニングノートの生みの親でもある方が、後に『教師のiPad仕事術』を編集してくださいました。
ガイドブックが発売されてから3年経ち、毎年生産数を増やしているにもかかわらず、必ずAmazonで売り切れて高額転売されてしまうスクールプランニングノート。この3年間ではGIGAスクールも始まり、活用事例が更に深まっただろうという想いの中制作されたのが、公式ガイドブック2というわけです。
勤務校では15名の方がこの手帳のユーザーで、毎年僕が購入の取りまとめをやって、発注のやりとりをしてます。この手帳の使い方を通して、職員室でも先生方と話すようにもなりました。僕が実践している使い方を一言で言えば「徹底的に記録を書き込む」が軸になっています。
今回のガイドブック2には、僕なりの使い方は載せていないものの、おすすめの文房具や、色んな先生方の使い方などがまとまっているので、かなり重宝する1冊になりました。
2021年12月『家電批評2022年2月号「変わる!iPad活用術」』にてObsidianを紹介
ツイートリンク
12月に入って、ブログのお問い合わせからインタビューの依頼が届いて、NotPlan3やObsidianについて2時間くらいお話ししました。 年が明けて、LINEで「雑誌見たよ!」と元同僚の先生からメッセージが送られてきたのを見て、意外と読まれている雑誌なんだなぁって実感しましたね。 ブログにお問い合わせフォームを置くことで、実際に取材などの依頼って来るななぁって、今でもしみじみ思います。あまり更新していませんけどね最近は。 何より、生徒からの受けが良かったです。「先生雑誌に載ったんだって!」と話題になってました。
ちなみに家電批評が関係しているWebサイトにも、先日掲載されました。
こっちも本の数行だけですが、自分がやってるブログ以外で紹介されるってのは、何歳になっても嬉しいものです。
少しは、Obsidianの名前を世に広めることに、貢献できたかなって思っています。
2021年2月情報処理学会誌「情報の授業をしよう!:ScrapboxとScratchとロイロノートを組み合わせたプログラミング授業実践」
これもNewsletterで話題にしたものですね。
学会誌に文章を初めて寄稿しました。編集を担当されている方から直しや提案を頂きながら書いた文章が、自分で言うのもあれですが、読みごたえがあるなぁって思っています。
内容を一言で言うと、授業中に説明することを全てScrapboxに入れて生徒に共有し、ロイロノートの提出箱機能を使って、誰がどんなプログラムを作って提出したのかを他の生徒からも見られるように共有したよ。という実践報告です。
ちなみにこの文章を寄稿しておいてあれですが、今年度は言語をPythonに変更して授業を行いました。来年度から始まる新学習指導要領対策の一環です。これがどれほど受験に影響するかは現時点では未知数ですが、3年後に花が咲くことを信じて、試行錯誤しています。
ただし今年度は、課題の提出締め切りを22時にしたがために、コピペ祭が横行してしまいました。期限を夜に設定することのリスクを思い知りました。この話についても、当時のNewsletterに綴っています。
現役高校教師の「行動につながる」情報マネジメント術: 文章を書き、考える人のための「デジタルノート 」活用術 情報整理大全
Amazonで「魚住惇」と検索したら出てくる本の、2冊目です。 2022年3月22日現在で、レビューの文章こそ投稿されていないものの、平均★4という評価を得ています。
直接聞いたご感想として、 「考えが似ていて面白かった」 「流し読みができなかった(誉め言葉)」 「この文章、いつの間に書いたんだ」 といった言葉を頂きました。
最近、フリーライティングの本をちまちま読んでいるんですが、読み進めていると、驚くほど近い行動を自然にやってたんだなって思いました。 またいつか詳しく語ろうと考えていますが、こうした文章を書くための習慣というのを普段からやっているから、世に出せる文章が書けている実感があります。
とはいえ個人的にはまだまだ書いた文章を再び推敲することが苦手なようで、ある程度の長文が書けたとしても、まだまだ自分の中でも「書き下ろし」感が文章に残ってしまっている気がしています。 これを、どうしたら自他ともに認める、ちゃんとした文章にすることができるか。ここに、情報カードを組み合わせて文章を書く時のプロセスに似たようなものを感じるのです。今の自分に足りないのはきっと、ここだな。
これを書いている2022年3月22日にも、「これの続きがあるんですよね?」的な話を同僚の先生としたところです。 今の自分に足りないものは何か。これをテーマにして、今後はフリーライティングしていく予定です。
成果物がそこそこ出せたんじゃないかな
2021年の成果物を振り返って、1冊の単著レベルではないものの、そこそこアウトプットできたのではないかと考えています。 情報処理学会に寄稿したものも、情報整理大全も2万字ほどの文章でした。
2021年の前半までの成果物は、主にNotePlan3で書いたもので、後半はそれを引き継いだObsidianで書いたものです。 単体のバージョンアップだけでなく、プラグインによってどんどん便利になっていくObsidianを触るのが、最近の楽しみです。 2022年度が来月から始まります。今は来年度に備えてできることを進めています。ってまぁカッコよく書いてますが、要は机の中の掃除などです。
フリーライティングに興味が出てきた
先週の三連休から、フリーライティングの手法について調べることにハマっています。Peter Elbowの著書『Writing without Teachers』(1976年)に書かれていたフリーライティングは、特にテーマを決めずに、少なくとも週に3回10分間書くことと書かれていました。
まだ全部を読み終えていないので、間違った理解をしてしまったら修正したいと考えていますが、「Peter Elbowさんのフリーライティングは、テーマを決めずに書くのかぁ」というのが僕が最初に思ったことでした。
フリーライティングを本当にフリーとしてやるなら、テーマを決めない。
僕が最近フリーライティングをやった時は、「あぁ、来週のNewsletter、何書こう。どうしよう。」と考えていたので、頭の中ではなんとなくテーマがはっきりしていたように思います。 それと、成果物として文章を書きたいと思った時、その文章のテーマや方向性などを考えようと1人ブレストするなら、大抵の場合は思いついた単語をどんどん書いて並べたりすると思うんですよ。1人KJ法をやってるイメージです。でも僕が最近自分のことで感心したのが、手書きにしろキーボードで入力するにしろ、フリーライティングしてる時は文章を書いてるということです。
ロイロノートにしろアウトライなーにしろ、アイデアを出していくなら単語単位にどんどん書き出していくイメージが僕にはあります。僕ももちろんあれをやれと言われたらやれんことはないんですが、僕はどうしても文章を書きながら書いていることが多くて、どうも長くなりがちです。これが良いことなのか悪いことなのかはわかりません。自分の脳の特性かなって思うようにしています。 たまたま、僕の頭の仕組みとして、単語を並べていくのではなくて文章を書き続けることの方が相性が良かった。これを踏まえた上でPeter Elbowさんのフリーライティングの方法を見たので、「あ、これ自分がやってるやつに近いわ」って思ったわけです。
それでも、「次のNewsletterに何を書こうか」と焦りながらフリーライティングを行うのって、僕はまだまだだなぁって思ってしまいます。きっとNewsletterやメルマガを発行するのに慣れている方は、「あと○日で配信日だぁ」なんて思わないんだろうなぁっていうイメージがあります。 その域に達するために今の僕に足りないのが、フリーライティングではないか。今週は特にそう認識しました。
僕はこれまで、書く文章が頭から出てこなくて困った時にフリーライティングしていました。これをやると、フリーライティングを行うときは大抵困ったり焦ったりしている時で、しかもそういう時って締め切りが迫っている時なので、あまり気分が良いものではありません。
なんかこう、イメージとしてあるのが、万年筆を手に取り、コーヒーでも飲みながら、ノートに色々と書いている姿です。確か今週僕がやっていることはそれと同じなんですが、頭の中が「何書こう、どうしよう」でいっぱいで、とても自分が想像している優雅な感じではありませんでした。
ひょっとしたら、意図的にこういう焦りを作り出した方が、程よい緊張感の中で良いアイデアが出るのかもしれませんが、「もし良いアイデアが出なかったとしたら?」なんて思い始めるともう、酷く疲れます。まるで「次の時間の授業の準備が終わっていないどころか、何をやるのかも決めてない!どうしよう!」と同じ苦痛を味わっているようです。
この心の焦りが必然だとしたら、それはちょっと嫌だなぁ・・・。
これを解決するために、この文章を投稿した本日から、毎日フリーライティングを試みようと思います。来週の配信は3月30日です。新年度の職員会議がある日です。つまり、今週の配信日から来週までは、学校行事は何もなく、来年度の準備に丸っと使えるフリーな春休みです。勤務はしますけどね。書く内容があるのかないのかは、フリーライティング次第というわけです。お楽しみに。
今回のnewsletterは以上となります。 「いいね」を押していただけるとうれしいです。取り上げて欲しい内容などがありましたら、「#こだわりらいふ」をつけたツイートや、Substack内のコメントまでお願いします。